【二人ぼっち】
世界で二人ぼっちになったみたい
夜の闇が頬を撫で
深夜を越えた
僕等の物語
【不条理】
世の中は不条理で成り立っている。
そう、長年警察官をやっていてつくづく思う。
不条理な世の中だ。
今でも、実際には善人でも世の中では悪人とみなされる、そんな世界だ。
けれど、僕等はそんな不条理な世界だからこそ、生きていられる。
不条理の上で成り立っている。
不条理の死があることで生きている。
だから、つくづく思う。
世の中は、本当に不条理だ。
「なーにむずかしー顔してんの?」
「……上官、」
「ま、今日は呑みにいこーぜ!」
「ちょっ、」
「不条理な世の中だけど、不条理な死を遂げた人を無駄にしないために、俺等がいるんだろ?」
「……はい。」
僕等は、今日も…
【星が溢れる】
星降る夜空を見上げて
君と指を絡める。
そんな未来も、あったのかな。
隣の温度を感じない夜は
酷く冷たく、酷く孤独だ。
涙が溢れて
流れ星のように頬をつたった。
【安らかな瞳】※長文注意
怪異と人間なんて、わかり合えない。
でも、俺の主は、そんなことも成し遂げた。
世は平安時代。怪異とは恐れられた存在で、人間とは大別していた。……人間が死んで世界を恨んでいた人がなる存在なのに。あまりにも理不尽だ。
けれど、主様は、何人かの怪異と契約をし、使役している。
俺はその一人だ。
主様はよく分からない。今だって、使役している怪異と村の子供が遊んでいる様子を見て、安らかな表情で眺めている。
俺は隣にすっと入る。
「……なんで笑ってんの?」
「あぁ、陽明。……怪異もさ、この世に恨みがなくなったら、この世に居なくてもよくなるでしょ?しかも、子供たちも楽しいし、一石二鳥〜!」
「おめでてぇ頭してんな。」
「それに、怪異たちも可哀想でしょ。」
「……確かにな」
主様は木の下をふらふらと理由もなく歩く。
木々のせせらぎが俺等を包む。怪異と人間は、もしかしたら、主様のお陰でくつがえされるのかもしれない。そんな淡い期待を抱いていた。
「ねぇ、陽明。」
その俺の名前を呼ぶ声は酷く寂しくて、酷く冷たかった。どうしたのだろうとゆっくりと後ろを振り向く。
「こうやって、人間と怪異も分かりあえるからね」
その表情が酷く儚く、哀しそうに見えた。
あの言葉は別に、心には響かなかった。
けど、俺は知ることになる。あの時、何を伝えたかったのかを。
数日後、主様が、死罪になった。
怪異と関わった罪だ。
そして、使役していた怪異を皆殺し……いや、唯一人間姿の俺以外が殺された。
このままじゃ、だめだ。主様が安らかな顔で寝れない。それに、主様は、ヒントを色々くれた。
怪異の使役の仕方、人間との関わり方。
俺は、世界を造るために、歩き出した。
【続……くかもしれない】
【もっと知りたい】
君のことを、全部わかってた気になっていた。
でも、本当は、全然違った。
上辺だけ見て、決めつけて、僕の目には、
【僕の理想の君】がいつも映っていた。
君のことが知りたい。
君が居なくなってはじめてそう思った。
病気のことも、本音も、家の事情も、全く知らなかった。いや、知ろうともしなかった。
だから、今、もっと知りたい。
そして、全部知ったなら、君に、もう一度笑ってほしい。
僕は、君を探す旅に出た。