3/23/2024, 12:31:52 AM
あなたに恋したことがバカみたい。
あなたは私に死ぬまで愛してると言わなかったわね。
私は沢山言ったのに。
いつもそんなこと言うとそっぽ向いてたね。
家事あんまりしてくれなかった。
でも。
その代わり仕事はちゃんとしてくれてたね。
課長にもなってた。
照れ隠しでそっぽ向いてた。その頬は赤かった。
愛してると直接言わなかったけど、
あなたの日記。
沢山愛してると書かれてたよ。
「バカみたい……」
なんで死んじゃったの。
3/21/2024, 11:18:13 PM
二人ぼっち
大草原に寝転がってみる。
綺麗な桃色の茜空は何故か鼻がツンとするような思いをさせる。
横にいる彼女を見つめる。
「もう誰もいないんだね」
彼女が呟いた。
優しく手を握ってやる。
もうじきこの世界も終わるだろう。未来は発展しすぎた。そして滅亡するのだ。
お母さんもお父さんもみんな死んじゃったと嘆く彼女。その姿は愛らしい。
遠くでサイレンが聞こえる。
最期に僕たちはキスをした。
火がこの大草原を焼き尽くす。
(最期にきみとふたりだけで、僕はー)
うれしかった、という前に、僕の意識は途絶えた。
3/20/2024, 10:48:49 PM
夢を見る。いい夢である。そして夢が醒めるなんて、よく経験していることである。
起きる。真っ白な天井が目につく。視界が寝起きでぼやけていた。
ピッピッピッと電子音が一定のリズムを刻んでいる。
夢がさめる前に。私は何をしたいか。そんな事を聞かれたら私死んじゃうんじゃないだろうが。
だって私、何も出来ないもの。夢を追いかけ続け、現実が見えていなかったの。今から懺悔したってしかたない。
横を見るとたくさんのチューブが、
私を繋いでいる。