何日も雪が降り続いていました。こぎつねの兄弟たちは巣の中でじっと雪が止むのを待っています。
雪がやみ久しぶりのお日様が雲間から顔を覗かせます。
「母さん、外に遊びに行っていい?」こぎつねたちは口々に叫びます。「いいですよ」母ぎつねが答えると、こぎつねたちはいっせいに巣穴から飛び出した。
目の前に広がる白銀の世界。
「雪だ、雪だー!」
「雪だるま作ろう」
「雪合戦しよう」
みんな大はしゃぎ。
ひとしきり騒いで遊んで疲れたら、辺りは徐々に薄暗くなっていた。
足先が冷たい。お家へ帰ろう。
家に戻ると母さんが冷たくなった手足をあたたかい毛皮で包んでくれた
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お題:あたたかいね
やっと連絡がついた。
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お題:未来への鍵
中学に入学した時に母親から目覚まし時計をプレゼントされた。「これからは自分で起きてね」という言葉を添えて。
白い文字盤に薄いグレーと淡いピンクの優しい色合い。小人が配置されたとても可愛らしい時計だった。
夜更かしを許す家庭ではなかったし、朝起きられないということはほとんどなかった。だから目覚まし時計がなくても特に困ってはいなかったが大人として扱われた気がして嬉しかった。
高校を卒業するまでの6年間、その時計に起こしてもらった。
懐かしいあの時計。お別れした時が思い出せない。
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お題:Ring Ring…
「見て!僕こんなに飛べるようになったよ!」飛び始めたばかりの幼鳥は自信満々に母親に向かって叫んだ。
木の枝に止まって優しく見守る母鳥。
つい2、3日前まではふらふらとしていたのにずいぶん立派になったこと。
幼鳥の後ろから風が吹いてきた。風に押されてどんどん前に進む。「うわー、早くなった」楽しそうに翼を羽ばたかせる。
次の瞬間、ブワッと大きな風が吹いて幼鳥の身体をくるりと一回転させた。幼鳥は体勢を崩して下へ落ちていく。「ママ〜」
母鳥は慌てて幼鳥の元へ飛んでいく。「身体を水平に保って。羽を動かすのよ」
なんとか身体を立て直そうと頑張るが、地面に落ちてしまった。
「大丈夫?」母鳥は心配そうに覗き込む。
「あはははは、僕、クルンってなっちゃった」幼鳥は楽しそうに笑い声をあげている。
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お題:追い風
大丈夫さ、君と一緒ならどこへでも行けるはずさ。
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お題:君と一緒に