カラフルな雨傘で
大げさに振り返る
嗚呼
君が恋しい
もういつのことだったか
最後に雨が降ったのは
[日照田]
国立科学博物館に行きました
特別展「海」
太古の昔、海は空にあったそうです
現在は
最深層10,000メートルにビニール袋が漂っています
鯨の胃いっぱいにゴミが詰まっています
海の雄大さを知ると共に
改めて人間の有害さを思い知らされました
[大人の夏休み日記]
サヨナラ の交換は
句読点もしくはPeriodみたいなものであって
その前からずっと、ずぅっと繋いできた文脈の
とりあえずの区切りの目印というだけ
だからそんなに泣かないで
君のこれからがまた始まるための
サヨナラ
[サヨナラっていう意味がこれきりって意味だと最後まで気がつけなかった]
[恋文_中島みゆき]
下戸のじいちゃんが集めた
今やビンテージのウイスキーボトル
家主を失った虚しさを
共有できる相手を探していた私は
何気なくそのガラス戸を開ける
カラカラと小気味の良い音が
風通しの良い平屋に響く
1986
私の生まれた年のNapoleon
今でも快活なじいちゃんが
天気に文句をいいながら
畑仕事から返ってくる気がしてさ
捨てられないんだ、なんにも
[じいちゃんのいえ]
商業用プラネタリウムで
泣こうとして泣いていた私
本物の下では
押し寄せる夜の海に
星のひとつひとつがさざめき
綺麗 なんかじゃない
そこにあるのは 圧倒 である
喜怒哀楽も
赦す許さないも
愛さえもどうでも良いこと
私という個体の無意味を知る
すべてはこれに内包された
些細なことだと思うと
大笑いして私は
まだ灼熱のコンクリートに仰向けに寝転んだ
服の汚れは心底どうでもいいし
皮膚くらい虫にくれてやっていい
なるべくなるべく静かにして
出来ることなら鼓動も息もやめてしまって
私も夜の海に取り込んでほしい
仲間外れは寂しいと、酷く思う
[会津の夜空にペルセウス座流星群]