NoName

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4/18/2026, 11:22:35 AM

無色の世界

なぜでしょう?なぜあの人は僕の前から消えてしまったのでしょう?
なぜあの人は僕の前から消えることを選んだんでしょう?僕はそんなこと望んでいなかった。もしかして、僕を絶望させることがあの人の目的でしょうか。あの人と過ごしたかけがえのない思い出、あの日のアイスクリームも、僕の名前を呼んだ優しい声も、僕だけが知っているあの人の癖も、全部全部嘘だったんでしょうか?
僕にはわからないんです。僕があの人を永遠に失ったと知ることは、僕の人生の希望を失うことです。意味を、見失うことです。あの人は僕にとって正しさの全てで、この世界の全てだった。あの人がいなければ僕はなんの障害もない平坦な道ですら、まっすぐに歩くことができない。これから僕は色を失った世界で生きていかなければならない。この意味がわかりますか。僕は、もう二度と食事を美味しいと感じることはないんでしょうね。海が綺麗だとか、夜が明けるのが楽しみだとか、人に触れると温かいだとか、そういうことをもう知ることはないのでしょうね。僕はそれでも、あの人を忘れることができない。色のない世界に一瞬でも輝きをくれたあの人を、僕は今でも愛しているんです。

2/3/2026, 3:15:29 PM

此の世をば我世とぞ思ふ望月の 欠けたることもなしと思へば

あなたが我世と詠んだ世界は、1000年でこんなに変わりました。
でも世界はなんて広いのでしょうね。
世界はなんて大きいのでしょうね。
あなたが見上げた月は、あなたの思う何倍も膨大で、まだ知られていないことばかり。
1000年先もまだ解明されないのでしょうか。
あなたが知り得なかったことを私は知っていて、私の知り得ないことを、これから1000年先の人は知って行くのでしょうね。

世界はなんて広いのでしょう。
世界は私が思う何倍も大きいのでしょう。

1/25/2026, 11:42:47 AM



心の中に入れ物を持っているとして、それがコトコト揺れている。そういう感覚を抱くことがある。
入れ物の中にはボールが入っている。それは時に軽く、時に重く、時に大きく、時に小さくなる。
ボールが揺れているとき、それは吹けば飛ぶほど軽くて、入れ物に対して小さすぎる。だから、身を縮めて必死で入れ物を小さくしようとする。でもまだ揺れ続ける。一人ではどうしたらいいかわからなくなる。
でも誰かがやってきて、そのボールに優しくそっと息を吹きかけてくれる。ボールは膨らむ。やっと、入れ物にちょうどいい大きさになる。

それはあなただ。私に安心をくれるのはいつもあなた。入れ物のなかはぽうっと温かくなって、ひとりでもいられるようになる。