人が奇跡と呼ぶ裏には
途方もない努力が隠れている
奇跡とは
努力の集合体だ
努力も知らず
羨ましく思ったり、妬ましく思ったりした
運が良かっただけだなんて
陰口を言ったり、蔑んだりした
影の努力を見せなかったあの人を
今僕は心から尊敬している
そう伝えられたら良かったのにな
僕の中を過ぎて行ったあの人に
別れ際にあなたと見た月も
あなたとは違う誰かと繋がっているんだと
ふと感じてしまうことがあるのです
そんな僕を酷い奴だと思いますか?
でもね、長く、長く生きていると
誰にでも心の中に
そんな誰かがいるものです
目の前のあなたとは違う誰かを
想う瞬間もあるのです
そういう僕も
どうしようもなく、僕の一部なのです
泣いてもすぐに笑えるように
転んでもすぐに立ち上がれるように
悲しみや苦しみに留まらないように
悲しみの先の喜びを
苦しみの先の幸せを
僕は君に伝えたい
通り雨が残した虹のように
新月の夜の星のように
君が感じる全てのことに意味があると
僕は君に伝えたい
全ての悲しみや苦しみから
君を守ることは出来ないし
代わってあげることも出来ない
それでも僕は
君にそう伝えたかったんだ
真剣に生きていれば、誰かを憎む日もあるだろう
真剣に生きていれば、誰かを蔑む日もあるだろう
真剣に生きていれば、誰かを非難する日もあるだろう
真剣に生きていれば
感情が爆発して誰かを傷付ける日もあるし
真剣に生きていれば
死にたくなる日も
居なくなってしまいたくなる日もきっとあるだろう
今日の僕たちが
自分の想い描くいい人間でなかったとしても
精一杯、真剣に生きたことに嘘はないのだったら
僕たちの今日はいい日だったと思うんだ
いい人間を想い描きながら生きれる人は
もう、ちゃんと、そういう人間だ
いい人でいるなんて損だ、とか
いい人なんて結局どうでもいい人なんだ、とか
他人より自分の気持ちを優先しなきゃ、とか
世の中はそういう方法で生きやすさを推奨するけど
やっぱり僕はいい人になりたいし
繊細で温かい心を持っている人間と
一緒にいたいと思う
そういう人間が増えていって欲しいと思う
夜寝るむ前に胸が苦しくなった
朝起きるとまた、胸が苦しいままだった
そんな時に思う
あぁ、生きづらいなって
あぁ、生きるって大変だなって
人よりも敏感で、人よりも傷付きやすくて
人よりも不安で、人よりも不器用で
そんな僕たちにとっては
生きるということ自体が大きな課題だ
僕たちが生きる世界はきっとこのまま変わらなくて
僕たちの生きづらさがなくなることはないだろう
悲しみも苦しみも、きっと減らすことは出来ない
ただ僕たちには武器がある
小さなことに喜びと幸せを感じられる武器だ
例えば、道端に咲く小さな花に微笑んだり
例えば、空の風景に希望を抱いたり
例えば、風の匂いに季節を感じたり
例えば、誰かの小さな笑顔で心が温かくなったり
それは確かに僕たちだけの武器なんだ
悲しみも苦しみも減らすことの出来ない世界でも
喜びと幸せを増やすことはきっと出来るから
今日が辛くて、消えたくなっても
きっと大丈夫
共に生きていこう