僕たちは褒められた人間ではない

嘘もつくし、他人を傷付ける
誰かを羨んだり、蔑んだり

せっかく生まれてきたのに
せっかく生きているのに

「もう生きていたくない」

そんな風に思ってしまう夜もある

けれど
今日まで生きたこと
諦めずに生きていること

僕たちが褒められることがあるとすれば
理由はそれだ

生きる

それが
どれ程大変か、苦しいか、辛いか

分かれば分かるほど
生きれば生きるほど

生きている自分を褒めてあげたいと思う

今日もお疲れさま

この夜が過ぎれば
明日が来る

明日はちょっとだけ良い日かもしれない

上手くいかなくたっていい
泣いたっていいし、落ち込んでもいい
暴言を吐いて、取り乱してもいい

逃げ出したっていいよ

ただ約束してください

もう一度立ち上がり、歩き出すことを

泣いた分だけ笑うことを
落ち込んだ分だけ希望を持つことを
誰かを傷付けた分だけ愛を与えることを


この残酷な世界に必ず戻ってくることを

明日の朝日を見ることを
今日の夜を乗り越えることを

約束してください

明日世界が終わるなら
僕は迷わず君と一緒にいるだろう

明日世界が終わるなら
僕は僕の世界を全て投げ出して
君のいる世界に飛び込むだろう

でも、世界は明日終わらない

世界は続いていく
これからも、残酷なほど永く
世界は続いていく

だから僕は、ここに留まるのだろう

世界を変える勇気のない僕は
明日もここに留まるのだろう

永遠に君のいる世界を知ることもなく
ここに留まるのだろう

結局、優しい人のほうが損をしたり
傷付いたりすることが多いんだ

理不尽な扱いを受けたり
誰かに当たられたりすることが多いから

でもその事実が
優しいことを否定する理由には決してならないと、
僕はあなたに伝えたい

優しい人であろうとするあなたを
心から尊敬するし
優しい人でいたいと思う自分を
心から誇りに思う

少し辛い生き方かもしれないけれど

僕は僕のまま生きる
あなたもどうか、そのままでいて欲しい

僕はこの境遇と運命を選んだ。
僕はこの外見と中身を選んだ。
僕はこの欠点と欠如を選んだ。

そうして、僕はこの世界に生まれることを選んだ。

楽に生きることを選んだのではない。
幸せを望んだのでもない。

足りない何かを見つけるために
知らない何かを知るために

僕たちはこの世界に生まれることを選んだのだ。

苦しみや悲しみの中にしか
探している答えがないことを知っていたから。