「もう私たち終わりにしましょう。」
「…どうして、」
「……。さあね。自分で考えてみれば、?」
「、っ」
いつも朗らかで優しい彼女がここまで冷たく返すことは滅多になく、というか見たことが無かったのだが…
なぜだかすごく怒っている。その上別れを切り出されている。
どうすれば機嫌を直してくれるだろうか。
彼女は冷たい瞳を僕に向けている。
だが、表情はどこか暗い。
僕は、本当に彼女のことを愛しているし、怒られるようなことをしでかした覚えもない。
彼女と別れたくない、もう二度と。
…"もう"?
僕の目の前には彼女が──────
お題「終わりにしよう」
手をとりあって私たちは生きてきた。
私は彼女が居ないとダメで、彼女も私が居ないとダメなんだと思っていた。
気づいてしまった、貴女は。
私が居なくても生きていけるって。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
手をとりあって俺たちは生きてきた。
俺には彼が必要で、彼も俺が必要なんだと思っていた。
気づいてしまったんだ、俺は。
彼が居なくても生きていけるって。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
俺は、貴方が居なくても生きていける。
私は、貴女に従うことしかできない。だって…。
──────────
──────
──
俺は、彼と、手をとりあって生きていた。
お題「手をとりあって」
「今回は!珍しく!50点をとれたんだぜ!!」
そう自慢げに語るのは、僕の唯一の友人だ。
見た目通り…と言ってはなんだが、ヤンチャであまり成績が良くない。
(初めて会った時、僕は親の仇か?ってレベルで睨みつけられたのを覚えている)
「おめでとうございます、今回は普段以上に頑張っていましたものね。」
「ふーん!お前が勉強教えてくれたからな!俺はやればできる子なんだぜ!」
…いいなぁ、50点で褒められて。
「……?おーい、聞いてるのか、?」
「、!すみません、考え事をしていました。どうしました?」
「だーから、お前の点数はどうだったんだよ?」
「私…私は…95点でしたよ。」
───────「100点じゃなければ意味が無いのよ」
思い出す、嫌な記憶。
「95?!すげぇ…やっぱお前には敵わねぇや!」
「ふふ、ありがとうございます。」
彼と居る時だけは、浸ることができる、
優越感。
ふとしたときに思い出す、
劣等感。
これまでずっと
彼を好いていた。
彼女を好いていた。
これまでずっと
彼を推し続けていた。
彼女を推し続けていた。
いつもそうだ。
ずっと、ずっと、
って言っておきながら、
すぐに目移りする。
これまでも、これからも、
ずっと。
「♪」
22時50分、今日もスマホから振動とともに、メッセージが届いたことを知らせる音が鳴る。
基本的に消音モードにしているため、通知音がなるアプリは限られている。
そのため、今の通知はLINEからのものであると、画面を見る前に理解した。
見るのが非常に億劫だが、仕方なくスマホを手に取って誰からのメッセージか確認する。
まあ、自分は友達が少ないため、見ずとも大体は予想がつくのだが。
予想通りそれは友人の1人からで、明日が憂鬱だといった内容を送ってきている。
憂鬱なのは分かるが、こう毎日毎日送らなくてもよいだろうと思いつつ、いつも通り「それな」という文言とエールを送っているようなスタンプを送る。
数分後に既読がつき、いつも通りやれやれ、といったスタンプが送られてくる。
今度はこちらが既読をつけて、LINEを終えた。この後またなにかメッセージを送っても未読無視されるだけなうえ、特に言うこともないからだ。
23時
「♪」
もスマホから振動とともに、メッセージが届いたことを知らせる音が鳴る。
基本的に消音モードにしているため、通知音がなるアプリは限られている。
そのため、今の通知はLINEからのものであると、画面を見る前に理解した。
見るのが非常に億劫だが、仕方なくスマホを手に取って誰からのメッセージか確認する。
まあ、自分は友達が少ないため、見ずとも大体は予想がつくのだが。
予想通りそれは友人の1人からで、この線画を塗って!という文とともに画像が貼られる。
やれやれ、と思いつつ、いいよーと軽く返してから送られてきた画像をスクショしてLINEを終え、アイビスペイントを開いた。
先程のスクショを読み込んで色塗りを始める。
1時
まだ線画は塗り終えていないが、それなりにひと段落したため、アイビスペイントを閉じる。
次についったーを開いて、フォローしている人の呟きを流し見し、流れてきた推しのFAをいいねで保存する。
最新の呟きまで見て、ついったーを閉じる。
そして、YouTubeを開いて、推しの声を聞く。
1時30分
流石に眠くなり、スマホの電源を落として眠りについた。
6時30分
「♪」
朝だぞ、とでも言うようにもスマホから振動とともに、メッセージが届いたことを知らせる音が鳴る。
基本的に消音モードにしているため、通知音がなるアプリは限られている。
そのため、今の通知はLINEからのものであると、画面を見る前に理解した。
見るのが非常に億劫だが、仕方なくスマホを手に取って誰からのメッセージか確認する。
まあ、自分は友達が少ないため、見ずとも大体は予想がつくのだが。
予想通りそれは友人の1人からで、おはよう、というスタンプが貼り付けられている。
いつも通りおはようというスタンプを返してから布団を出た。
お題「1件のLINE」