雪夜(高校生)

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4/6/2023, 2:20:30 PM

ここのところ君は冷たいね…
僕が近すぎるからかなぁ?……
僕が君を見つめると、君はこの世の終わりのように僕を見るんだ…
こんなにも僕は君を愛しているというのに…
君がどこにいるか…何をしているか…僕にはわかる…わかるんだよ……………
浮気をしていることも…全部全部…ぜ~~んぶ……知っているんだから……夜道には…気をつけてね…………僕はいつでも君を……

       後ろから見ているから……



















こんばんは雪夜です。…これはフィクションなので誤解はされないようお願い致します…フィクションなので…はい…


4/6/2023, 3:17:12 AM

星空の下で

あれはいつの事だっただろうか…

春の暖かい空気と甘いかすかな香りで目が覚めた。
電柱に止まっている鳥たち、ゴミを捨てこれから会社に行くサラリーマン、いたって普通な毎日にため息が出る。
ベットから起き上がり、パソコンを起動する。
画面上には昨日投稿した動画が映ってあり、
すぐ近くにはコメントが寄せられていた。
カチッ
「やっぱ説さん最高だわ~」
カチッ
「私の推し最高~」
カチッ
「おもんない~私の時間返してよ〜」
カチッ
「説なんてクソだろwwwまだ俺のほうがおもろいわww」
カチッ
「キモッ」
カチッ
「誰だよキモい言ったやつ」

コメントを確認し終えると、また次の動画を撮った、ベットに向かって仰向けに飛び込む
窓の隙間から桜の花びらが入り込んできた。

あれはいつの事だっただろうか…
確かあれは……
私がまだ幼く、兄と父が生きていて、母か元気だった頃、ある日突然兄が家族みんなで、満開の枝垂れ桜を星がいっぱいの夜に見に行きたいと言い出した。兄が自分からどこかに行きたいと言い出すのは初めてのことなので両親と私は涙目になりながら喜んだ。
星空の下で見る桜はピンク色の宝石のようにキラキラしていた。言葉が出ないほど綺麗な桜に私は一瞬で目を奪われてしまった。
「ここの桜とても綺麗ですよね」
突然隣に立っていた銀髪の少年が声をかけてきた…
優しそうで整った顔だちの彼に私は一瞬で恋に落ちた…
これを一目惚れ…というのか……

…現在…
落ちてくる花びらを見つめていると、一階から声が聞こえた…
「せつぅ〜朝飯出来たぞぉ〜」
「は〜ぃ…いま行く〜」
「おっ今日もうまそうじゃん!」
「ありがとぅ~雪」
「ハハかわいいなぁ」
今現在、あの日の少年は私の恋人になった…交際をするのに他者からの反対意見が多かったが、私達恋に他人の意見なんて必要ない…たとえ…たとえ…



        男同士だとしても






4/4/2023, 2:58:50 PM

それでいい

吸い取られそうな寒さに少し身震いをする。窓を開けるとあたり一面、真っ白な世界が広がっていた。少しすると、耳が痛くなるような叫び声がお屋敷中に響き渡った。
僕はまだ温もりのある布団を飛び出て足が痛くなるような冷たい廊下を静かに歩いた。
重い襖の前に座り深く深呼吸してから恐る恐る覗くように襖を開ける。
「ぁなたがあんな残酷な人に…あんな人に騙されるのが悪いのよ!!」
「なっなんだと!!元はといえばお前があんな無能なやつを産んだのが悪いんだろ!!」
「なっなんですって!!!」
あぁまたお嬢様のことか…この親はなんで…いや親とも言えないか…
「旦那様、奥様おはようございます…」
「おっおぉ龍じゃないか!!もう少し寝ていればいいものの…すまんな起こしてしまったか…体調は大丈夫か!?」
旦那様は眉間のシワを緩め僕を見る。奥様もつり上がっている目を細め僕を見た。正直に言うと体中が震え上がるように気持ち悪い、でも…
「いえ、この通り大丈夫でございますので朝食の準備をさせていただきます」
「そうか」
旦那様は素っ気なく返事をし、また奥様と話し始めた…

僕はゆっくり立ち上がり、また一つ深く深呼吸をし、台所に向かった。
廊下を歩いていると、甘くて、優しくて、美味しそうな匂いに包まれた。
「これはもしかして…」
足を速めて台所に入ると、そこには、艶のない長い髪、右頬から首にかけた文字のような傷跡のある一人の女性が白いエプロンをつけて小松菜を切っていた。
「お嬢様すみません、どうして女たちがいないのですか!?」
「あっ龍二さん!すみません私が勝手にさせてもらっているんです…」
お嬢様は、そう言って視線を右上に向けた。
「もうできているんですね…」
お盆には旦那様がお酒と一緒に食べられる枝豆など美味しそうなものばかり置かれていた。
「それじゃあ運びましょうか…」
「…はい」
優しくて暖かい空気が僕らと食事を包み込む、
しかし、その空気は一瞬にして消え去った。

「旦那様、奥様お食事の用意ができました」
「おい、これは誰が作ったんだ?」
「わたくしでございます」
僕は答えた…
「そうか、龍が作ったのか…
そんなわけがあるが!!!!その化け物が作ったんだろ!!!こんな汚いものっ…食えるか!!!」
そう言って旦那様と奥様は踏み潰された小松菜を置いて部屋から出て行った…
「お嬢様すみません…せっかく作っていただいたのに…」
「…いえ大丈夫です大丈夫」
そう言ってお嬢様は床に落ちたきれいな緑色の真ん丸とした枝豆を拾ってこう言った…
「枝豆って花言葉があるんです…確か、必ず訪れる幸運…だったかな…わたしはこの枝豆に思いを込めます…今のままでもいい…それでもいいから…私に…私に…いつか幸せが訪れますように…」
「きっと…きっと大丈夫だと思いますよ!」
「えっ?」
「どっどういうことですか?!」
「その…確信はないんですが…」


…10年後…

「龍二さん!朝ごはん出来ました!」
「おっおお嬢様じゃなくて…美弥さんありがとうございます!」
「うふふ…もう〜」

私は親元を離れ使用人だった龍二さんと2人で夫婦として暮らした…時々私がこんなに幸せでいいのだろうかと呟く時があるのだけれど、その度に龍二さんは…
「何言ってるんですか!これからが幸せじゃないですか!!」と言い返してくれるのでとても安心する…
でも幸せは永遠に続くわけじゃないから…
どうか神様…どうか……どうか…お願いです…この幸せが続きますように…この夢のような幸せが覚めないように…