谷折ジュゴン

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8/21/2024, 11:38:58 PM

「鳥のように」

麦わら帽子をさらう風にのって

大空を自由に飛び回ることができる

大地を駆け抜ける健脚を持っている

鏡のような水面に浮かび

凍てつく水底へ潜る力がある

食べ物を工夫して見つける賢さがある

さえずりは君の奏でる音楽 私の心の健康

自転車に乗ってどこまでも、鳥のように旅をする

この希望は、いつまでも捨てられないもの

8/10/2024, 11:05:54 AM

「終点」

旅の終わりは冬晴れの空と凪いだ海が良い。

これはふと、空を見上げて心に浮かんだこと。

寒さにひりつく頬、かそけき波の音。

そろそろと訪れる夜の帳に、まぶたを閉じて

静かなエンドロールとともに旅の終わりを迎える。

ここは、終点、ここは、終点。

8/9/2024, 2:49:21 PM

「上手くいかなくたっていい」

眠れない夜には、月や星を見る。

うっすら浮かぶ雲を眺める。

夜空がこんなに綺麗なら

たまには眠ることが上手くいかなくたっていい。

そう思うとだんだん眠くなってくる。

おやすみなさい、良い夢を。

8/7/2024, 12:20:33 PM

創作「最初から決まってた」

「よくここまで生き抜いたね」

太陽の光が届かぬ地下深く。魑魅魍魎を統べる魔の女王は玉座に身を委ね、一人だけ生き残った勇者を見下ろしていた。そして、艶やかな赤の唇を開く。

「貴方は確かに神に選ばれし勇者だよ。だけどね、それでもどうにもならないこともあるの」

魔の女王は手招きするような動きをした。すると、目には見えない斬撃が勇者を襲う。四方八方から受ける不規則な攻撃に困惑する勇者を、魔の女王は鼻で笑った。

「この迷宮に入って来た時点で貴方は終わる。理解するもしないも、貴方のそれは蛮勇だったの」

攻撃をさばききった勇者は魔の女王を見据え再度、剣を構えた。が、すでに勝負はついていた。勇者の胴体を一本の剣が貫いている。

「もう終わりにしよう、貴方もご苦労様。少しは楽しめたわ」

剣が引き抜かれ、勇者は膝から崩れ落ちた。虫の息になった勇者が何か呟く。その言葉に魔の女王は穏やかに笑った。

「答えは単純。結末は最初から決まってた。そして、我の味方が多かった、ただそれだけよ」

狩りの終わりを知らせる鐘の音が鳴った。迷宮のあちこちから集まって来た彼女の配下たちが、今夜はご馳走だと騒ぎながら勇者たちの骸を運んで行く。その様子を眺めながら魔の女王は、次なる獲物への策略を巡らせるのだった。
(終)

8/1/2024, 7:15:26 AM

「だから、一人でいたい。」

心に嵐が来ようとも一人で文章をまとめる間は

澄んだ瞳でいられる気がする。

だから、一人でいたい。

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