8木ラ1

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3/5/2024, 11:06:54 AM

その日の朝、散歩をしていると空き缶が捨ててあったが拾わなかった。気になりながらもそのまま俺は帰宅した。

帰ってすぐさま床に寝転ぶ。やはり休日はゆっくりしなきゃな。そう思いながらスマホを開くと顔面に直撃。その後、しばらく顔を抑えながらうずくまっていた。

昼食の準備をしようとタンスの角にくるぶしをぶつけた。とてつもなく痛かった。いつもは滅多にぶつけないのに!

昼食を終え、気分転換に外に出たら猫の糞を踏んだ。お気に入りの靴だったので結構悲しかった。
そのまま出掛けてもいい気はしないので帰ろうとしたら雨が降り始めた。
もちろん突然の雨なので傘は持っていない為、走っ
て家に帰った。

タオルで体を拭きながらテレビをつける。
「うわぁ!?」
たまたま怖いシーンが映ったみたいで大声を上げてしまう。イライラしながらもチャンネルを変える。
するとスマホから通知音がなった。見てみるとそれは好きな人からのメッセージ。
「え!なんだろう?」
ドキドキしながらメッセージを開く。
『ごめん、明日行けない』

膝から崩れ落ちた俺は泣き叫んだ。
「たまには悪行してもいいじゃん!!」
神様は残酷だ。

3/4/2024, 6:24:11 AM

「ひなまつりらしいよ、今日」
僕は何気なく呟く。
彼は黙ったまま僕のそばに座った。彼はあまり喋らない。
まぁそこが可愛いんだけれども、ちょっぴり寂しい。
唯一声を出す瞬間は、ご飯の時だけだ。
ご飯の時間になったら必ず僕を呼んでくれる。

そんな彼を見つめながら、お雛様の形のクッキーをかじった。
「うま」
口の中でサクサクと音が広がり、飛び越える美味しさに思わず両頬を抑える。
「ほっぺ落ちてないよね!?」
そんな馬鹿な事をほざいていると、ふとご飯の事を思い出した。そろそろだろうか。
クッキーを頬張りながら、時計に目をやる。
「1分前…」
ご飯の時間まで1分前。後もう少しで彼の声が聞ける。
僕は黙ってその時間を待ちに待つ。

5…4…3…2…
時間になると同時に、愛おしい彼の声が聞こえた。
「にゃあ〜」
今日もいつもと変わらない雛祭りになりそうだ。