『もしも君が』
もしも貴方が同級生だったら
私の手を繋いでくれたでしょうか
もしも貴方が先輩だったら
私の隣で笑ってくれたでしょうか
何度思ったことでしょう
“もしも貴方が大人じゃなければ”
貴方と手を繋ぎたい
貴方の隣で笑っていたい
貴方の髪に触れたい
貴方とキスをしたい
どれだけ願っても叶わない
どんなに思っても届かない
どれも全部私が子供だから出来ない
もしも私がもっと早く生まれていたら
そう考えてはみるけれど
結局
叶わなくても
届かなくてもいいから
私はまた貴方に恋をするのです
『君だけのメロディ』
鳥の囀り
木漏れ日の囁き
夏風の歌声
雲の泣き声
太陽の笑声や
睡蓮の寂声
私の世界には
沢山のメロディがあるの
音程がなくても
すべて美しいのよ
私のために奏でられるメロディ
君にも感じて欲しい私のメロディ
君の世界のメロディを
私も聴きたい
だから君だけのメロディを聴かせて
私だけのメロディを
雨音に乗せて
君に届けるから
『I love』
夏目漱石は月を見ると想い人を思い出すのだろうか
I love you を 月が綺麗ですね に訳した理由は
私にはわからないけれど
こういうロマンチックな表現が私は1番好き
I love you
I love me
I love my family
訳の理由はわからずとも
私は愛する人たちと綺麗な月を一緒に見たい
夏目漱石もそんな思いで訳したのなら
少しは漱石を理解できているだろうか
『雨音に包まれて』
雨音に包まれて
貴方の後ろ姿を眺めていました
おはようございますの一言で
終わってしまった今日の貴方との会話は
雨に溶けて
流れていってしまいました
雨よ
どうかその場所を代わってください
容赦なく貴方の肩に触れる
雨粒たちよ
『美しい』
美しいもの。
午前5時前くらいの朝焼け
ディズニープリンセスのきらきらしたドレス
真実の愛のキス
ドライヤー後の私のロングヘア
グレートバリアリーフ
中学聖日記の吉田羊さん
あの人の言葉遣い
ママの結婚指輪
窓から見る大雨
サウンド・オブ・ミュージックの教会
真っ白なペルシャ猫
そして何より貴方の声と
笑った時の目尻の皺は
どんな宝石よりも美しいと思う
念願の枕草子風が叶って嬉しいです