『空恋』
小さい頃から空が好きだった
帰り道はよく空を見上げて歩いた
朝焼けのピンクも
真っ青な快晴も
絵の具では表せないオレンジの夕焼けも
星が散らばった紺色の夜空も
瞬きのシャッターで、誰に言うでもなく
私だけのアルバムに収めていた
空を見ると思うのは、綺麗だな、それだけだった
でも貴方に出会って空が綺麗だけで完結しなくなった
あぁ、この綺麗な空を見て欲しい
今何をしているのだろう
同じタイミングで上を見上げてないだろうか
貴方もこの綺麗な空の下のどこかに
ちゃんといるのだろうな
綺麗だけじゃなくなった
空を見ると想うのは、貴方のこと
空は貴方の存在を感じさせる
今日の空は星が綺麗だ
貴方は今何をしているのだろう
『波音に耳を澄ませて』
目を閉じて海岸沿いを想像して
波音に耳を澄ませてみれば
聞こえてくる
船の汽笛の音
見えてくる
貴方との朝日
キスをして、
なんて言わないわ
手を繋いで、
なんて贅沢よね
隣にいてくれるだけでも奇跡だもの
また私は夢の中で貴方と海を見るだけなのね
『青い風』
湿気を纏った青い風に押されて
夏の匂いに誘われて
ここまで来てしまった
もう引き返せない
1度だけの夏が始まった
悔いのないように
やりたいこと全部やっちゃおう
今しか出来ない沢山の思い出を作ろう
今年の夏はもうこれっきり来ないのだから
『遠くへ行きたい』
遠くへ行きたい
何処か知らない場所へ
宇宙の彼方
辿り着けない深海
森林の奥地
人類が未だ到達できない未知の場所へ
いつだって未知は私の好奇心を震わせる
遠くへ行きたい衝動は誰にも止められず
果てしない想像の中で私は何処へでも冒険できる
いつか自分の足で
遠くへ行きたい
そして自分の目で
世界を暴きたい
『クリスタル』
クリスタルのような美しいものに誰もが惹かれる
私も凄く魅了される
でも人は、クリスタルのように透明にはなれない
純粋無垢にはなれない
少しくらい欠けていてもいいじゃない
濁っていてもいいじゃない
私たちは不器用で捻くれているくらいが丁度いい
足りない所はクリスタルで補えばいいの
曇った所はクリスタルのように磨けばいいのよ
貴方のクリスタルはなんでしょう?
素敵なクリスタルに出会えますように