『君だけのメロディ』
鳥の囀り
木漏れ日の囁き
夏風の歌声
雲の泣き声
太陽の笑声や
睡蓮の寂声
私の世界には
沢山のメロディがあるの
音程がなくても
すべて美しいのよ
私のために奏でられるメロディ
君にも感じて欲しい私のメロディ
君の世界のメロディを
私も聴きたい
だから君だけのメロディを聴かせて
私だけのメロディを
雨音に乗せて
君に届けるから
『I love』
夏目漱石は月を見ると想い人を思い出すのだろうか
I love you を 月が綺麗ですね に訳した理由は
私にはわからないけれど
こういうロマンチックな表現が私は1番好き
I love you
I love me
I love my family
訳の理由はわからずとも
私は愛する人たちと綺麗な月を一緒に見たい
夏目漱石もそんな思いで訳したのなら
少しは漱石を理解できているだろうか
『雨音に包まれて』
雨音に包まれて
貴方の後ろ姿を眺めていました
おはようございますの一言で
終わってしまった今日の貴方との会話は
雨に溶けて
流れていってしまいました
雨よ
どうかその場所を代わってください
容赦なく貴方の肩に触れる
雨粒たちよ
『美しい』
美しいもの。
午前5時前くらいの朝焼け
ディズニープリンセスのきらきらしたドレス
真実の愛のキス
ドライヤー後の私のロングヘア
グレートバリアリーフ
中学聖日記の吉田羊さん
あの人の言葉遣い
ママの結婚指輪
窓から見る大雨
サウンド・オブ・ミュージックの教会
真っ白なペルシャ猫
そして何より貴方の声と
笑った時の目尻の皺は
どんな宝石よりも美しいと思う
念願の枕草子風が叶って嬉しいです
『どうしてこの世界は』
この世界は
悪と云うにはあまりに美しく
善と云うにはあまりに醜い
どうしてこの世界は
争いが絶えないのだろう
しかしどうして
まだ見ぬ美しい景色が
広がっているのだろう
この世界は
幸と云うにはあまりに数奇で
しかし貴方のいるこの世界は
この上ない幸せに溢れている
この悪とも善とも云えぬこの世界を
貴方と巡り会えたこの世界を
私は愛している