ストック1

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3/22/2025, 10:44:23 AM

「bye bye...」

うーん、いい曲だ
恋人同士の別れを歌った切ないラブソング……に見せかけた、別れた後の二人がお互いの悪口をものすごい勢いで喚き散らす、醜悪極まりない内容
クズみたいな人間の視点で書かれた歌詞が多い、「愚行倶楽部」の今度の新曲も最高に酷い
最初は静かで悲しげな始まりで、落ち込んでいる歌詞かな?と思いきや、よく聞くと、暗い調子で別れた喜びを歌ってる
そのあとは、ハイテンションで罵詈雑言
まるで嫁いびりをする悪い姑のようにどうでもいいことを指摘しまくる
不満点をこれでもかとまくしたてる歌詞
そして、サビで子供じみた罵倒が始まるのだ
2番も、最初の悲しげな部分はないが、同じような流れの内容
なお、最初の悲しげパートは二人が交互に歌って、その後の1番が元カレ視点、2番が元カノ視点になっている
そして最後のパートで二人とも新たな恋人を得るのだが、その性格の悪さからひと月で別れを切り出され、絶望するのだ
最後に怨嗟の念を歌いながら幕を閉じる
この「bye bye...」は「愚行倶楽部」の歴代の曲の中でもトップクラスだと思う
よくここまで酷い元カップルを考えたものだ
しかも、内容が絶妙に現実味があってとてもいい
今回の曲も楽しませてもらった
本当に「愚行倶楽部」のファンでよかった
今度のライブも楽しみだ

3/21/2025, 10:32:12 AM

君と見た景色を探し続けている
一緒に何度も見た、大きな絵に描かれていた景色
僕の前からいなくなってしまった君は、その景色のある場所にいるはずだから
君とは長い間会っていないけれど、そこにいることだけはわかる
再会したら、何を話そう
そもそも君は、僕と話しをしてくれるのだろうか?
僕のことなんか、忘れてしまったかな
だとしたら、残念だけどそれまでなんだろう
でも、覚えていてくれたら……
そして、僕のことをまだ思ってくれているのなら、僕は笑顔で君のもとへ駆けていこう
どちらにしても僕は行かなければならない
行ったことのない、けど、思い出の詰まった、君と見た景色のあるあの場所へ
そして、そこにいるはずの、君のもとへ

3/20/2025, 11:15:17 AM

この歳になって手を繋いで歩くのも、なんだか恥ずかしいけど、まあしょうがない
だって誕生日プレゼントは、手を繋いで私と一緒に公園を散歩するのがいいって言うから
私としてはなにかをお店で買ってプレゼントしたかった
でも、妹のお小遣いでプレゼントは貰いたくなかったのかも
物はいいから、手を繋いで散歩してほしいと言ってきた
そういえば、こんなふうに二人きりでお姉ちゃんと散歩したりとか、したことなかったな
お姉ちゃんと出かける時は、いつも家族みんなでだったから、なんだか新鮮
歩きながら、お姉ちゃんは楽しそうにいろいろな話をする
久しぶりに二人きりで喋ってるから、私も楽しい
お姉ちゃんは、こんなふうに私とじっくり話しがしたかったのかもしれない
前みたいに、姉妹で手を繋ぎながら
そういえば、最近は機会がなくて、あんまり二人だけで話すこともなかった気がする
これからは、お姉ちゃんともっと話しをしたり、遊んだりしよう
いつまでも仲の良い姉妹でいたいから

3/19/2025, 11:32:15 AM

気づいたら見覚えのない駅にいた
改札の手前には、駅に不似合いの、社長とかが座ってそうな椅子に机、そして座るサングラスにスーツ姿の男
どこ?だれ?

「おめでとうございます
あなたは10000人目の転移者です
特典は、無いですけどね」

言葉の雰囲気に反して愛想も何も無い、淡々とした声音だ
しかし何を言っているのかは意味不明だな

「危ないところでしたね
あなたはもう少しで、ベタなことに赤信号で突撃してきた自動車にはねられ、亡くなるところだったんですよ」

おぼろげな記憶をたどると、ここへ来る直前になんかそんなことがあった気がする

「あそこで亡くなってしまうと、転生になってしまうのですが、よかったですね
まだ亡くなっていないので、記憶と肉体を保持して異世界転移できますよ」

何言ってるんだこの人
いや、わかるんだけど
本当にそんな状況になったの?

「まぁ、信じられないでしょうが、一旦信じてもらわないとこちらも手続きできないので、嘘でもいいから信じてください」

驚きのゴリ押し!
でも、話進まなそうだから信じよう

「あの、転移するしか無いんですか?
元の世界で生きるとかは?」

「事故死直前からここへ来ているので、帰ってしまうと100%事故死します
向こうも猛スピードでしたからね
あれは酒酔いでしょう」

無理か、詰みか
飲んだら乗るなよ

「色々と思うところがあると思いますが、今は前を向きましょう
いろいろな世界がありますからね
よく考えて、気に入った世界へ行くといいでしょう
これ、カタログです」

選べるの?
んでカタログあるの?
適当にめくる
けっこういろんな世界があるんだな
どうせなら楽しい世界がいいな

「どれくらいで決めればいいですか?」

「いつまででもいいですよ
私は8時間ほどで交代しますけどね」

ではゆっくり選ばせてもらおう
ここでバトルもののラノベや漫画みたいな世界に憧れるのは悪手だ
絶対死ぬ
かといって、転移前と同じような世界に行くのもつまらない
SF、は個人的に嫌いだから無しで
うーん、色々あるけど、気になる世界となるとだいぶ絞られるな
うーん……うーん……ん!?
ちょっと待て
こんなのアリなの?
この世界って、「PATH of FATE」の世界じゃん
好きなゲーム第一位の!
そしてあらゆる作品の中で最も好きなキャラのいる!
まさか、ここに転移すればカモミールとレックスに会えるのか!?
この世界は平和だから、全然転移できる!
いや、転移したところで、時代や地域で会えない確率が高いのでは?

「あの、このゲームの世界に転移したとして、ゲームの主人公の、カモミールとレックスに会えたりとかできるかどうか、わかったりしますかね?」

「ああ、望むならその二人のところへ転移も可能ですよ
希望する人はたまにいますから、そういったサービスもつけてるんですよ」

「じゃ、じゃあ、この世界で、二人に会いたいです!」

「わかりました
形式的な質問になりますが、本当にこの世界でいいんですね?」

「はい!」

「後悔はしませんか?」

「はい!!」

「では、この切符を改札に通して、進んでください」

ヒャッホー!
「PATH of FATE」生活の始まりだー!
もうルンルンだよ
人生でこんなに心躍るのは初めてだ
ハイテンションで進むと、ほどなく白い強烈な光りに包まれ、意識を失った


頭がぼんやりする
転移はできたのか?

「あれ?誰か倒れてるよ、カモミール」

「ん?本当だ
ちょっとあんた、大丈夫ー?」

こ、この声は、あのゲーム、ボイス無いからわからないけどカモミールとレックスだ!
間違いない
一気に頭がハッキリとする
目を開くと、画面で何度も見た二人の顔があった
ああ、本当に転移できたんだ
ここから第二の人生が始まるのか
しかも、架空と思っていた最推しのいる世界で

3/18/2025, 11:17:22 AM

私は、嫌いなものが多くあるのです
たとえば……
いい歳して苦くてまずいピーマンが嫌いです
昨日全然寝てないアピールする人が嫌いです
残念感と半端な感じが強い、連休にならない水曜とかの祝日が嫌いです
あんなに面白そうだったのに期待外れだったあのゲームが嫌いです
衝撃の結末にしたいためだけに最後、台無しな展開にしたあの映画が嫌いです
すごく分かりづらくて何度も迷うあの駅の乗り換えが嫌いです
まだまだ嫌いなものは出そうと思えば出てきます

けど、大好きなものもたくさんあるのです
たとえば……
ひき肉とソースの味がたまらないミートソースパスタが好きです
落ち込む私を動物園へ誘ってくれた友達が好きです
年末年始の、なんとも言えないワクワク感が好きです
昔、誕生日プレゼントでもらって、エンディングで泣いたあのゲームが好きです
ドラマチックさはないけど、終始ひたすら笑わせてくれたギャグアニメが好きです
用事があって行った街で、並ぶビルの迫力に圧倒されたあの景色が好きです
まだまだ大好きなものは出そうと思えば出てきます

嫌いなものも大好きなものも相当ある私ですが、どうせなら楽しく生きていきたいので、大好きなものを全面に押し出していきたいです
嫌いなものは、避けられない時になったら考えることにします
前は嫌いなもののことばかり考えて、イライラしていたんです
でもやめにします
大好きなもののことを考えていたほうが、幸せになれそうな気がするので
考えることが必要になる時以外は、私の中の嫌いは封印です
こんなに大好きなものがあるのだから、そっちを考えないのは損ですからね

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