ストック1

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12/7/2024, 10:35:20 AM

部屋の片隅を凝視する
あれと戦えというのか
正直、今すぐにでも逃げたいが、ここは自宅
なので逃げ場はどこにもない
音もなく現れ、気づいたらそこにいた
名前を言ってはいけないあの虫だ
三億年ほど前の古生代石炭紀に現れたと思われていたが、後の研究でそれより後の二億年ほど前、古生代ペルム紀に爆誕したと判明したらしい生きた化石
動物界節足動物門昆虫綱例のあの虫目
食器を噛ったことがその名の由来
スズメバチのような差し迫った危険性はないが、家に存在するだけで住人の心の安寧を脅かすもの
様々な害があるらしいものの、やはりあの巨体で室内に存在することが、嫌われる最大の要因だろう
そいつが今、部屋の片隅にいる
どうする?殺虫剤を発射するか?
一応あるが後始末はどうすればいい?
トイレットペーパー越しでも触りたくないんだが
そもそもこいつに殺虫剤なんて効くのか?
掃除機で吸い込むか?
それなら大丈夫だが、まだたいして使ってもいない中の袋は捨てるようだぞ
もったいない
他に何か方法はないか?
しかし思いつくまで放置しておくのも落ち着かない
掃除機か
もったいないが掃除機しかないか
そこにいろよ、すぐに吸って、袋を閉めてやるからな
絶対に動き回ったり、飛んだり、隠れたりするなよ
ああ、自宅での予定が狂いそうだ
リラックスタイムに入ろうとしていたのに

12/6/2024, 10:59:15 AM

世界が逆さまになった
空は底なしの地面になり
地面は世界を覆い尽くす天井と化す
見慣れたはずの景色が
今はまるで異世界のよう
それもそのはずだ
壮大そうなことを言っているが
実際のところ
世界が逆さまになっているのではなく
私が逆さまになっているのだ
早い話が逆立ちをしている
頭に血が昇るのでもう体勢を戻すが
たまに逆立ちして世界を見ると
なかなか新鮮で面白いものだ
またやってみよう
しかし逆立ちする時は
安全には気をつけなければ

12/5/2024, 11:19:09 AM

頭が冴えている
様々な考えが浮かんで来て、そのせいで眠れないほどだ
ついにはどうしたらこの状況で眠れるか、なんてことを考え始めた
完全に本末転倒じゃないか
眠る方法なんて考えたら、眠れるはずがない
考えるな、感じろ
目だけでなく、心のまぶたも閉じるんだ
心を動かさず、ただただ静止しろ
今は思考を放棄し、目の前の暗闇と一体になれ
自然と、自分自身の呼吸に集中する
一定のリズムで、同じように体が伸縮するのを感じながら、ひたすら心を凪の状態に保つ
時間が経ち、私は眠れなくて苦しんでいたことを忘れつつあった
頭が段々鈍っていき、思考が入る隙間は徐々に狭まっていく
そして、私はいつの間にか、眠りについた

12/4/2024, 10:53:23 AM

いつまで寝てるんだー!
今日は朝から予定があっただろー!
全然起きる様子がない
気持ちよさそうな顔で寝てるなぁ
おまけに寝言なんて言ってるし
いい夢見てるみたいだけど
寝てる場合じゃないんだよ
さっさと夢から覚めてくれ!
出かけないといけないという
この現実を直視してくれ!
夢と現実なら今は現実を優先するんだ!
ああーでもこう幸せそうな寝顔を見てると
起こすことに罪悪感がある
いやいやダメだ!
ここは心を鬼にして起こさないと!
おーい!
早く起きないとそのへんにあった
君の黒歴史ノートを音読しちゃうぞー!

12/3/2024, 11:24:41 AM

別れ際にさよなら、と言おうとしたら
さよならは言わないで、と言われた
長い別れになるような気がして、好きではないらしい
確かに、さよならという挨拶にはそんな印象がある
もしくは、もう会えなくなるような気さえする
その気持ちは理解できるので、私は違う言葉で別れの挨拶をした
「また、明日」
これなら再会の約束になるから、すぐ会える感じがするだろう
実際、明日も会うことになるのだから、この言葉ならピッタリだ
この言葉で満足してくれたようで、彼女はニコッと笑うと、私と同じく「また、明日」と言いながら、帰路についていった

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