NoName

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3/27/2025, 2:03:58 PM

【春爛漫】

花弁が
君と私の間を
埋め尽くす

私の目から
溢れ出す
ぽろぽろと
雫と花弁

春の嵐のよう

掻き分けても
歩みを進めても
一向に
君との距離は
縮まらない

平然を装っても
溢れ出してやまない
この想いは
胸に大きな花を
抱いたまま

春を理由に
踏み出せば
花弁一枚くらい
届くだろうか

3/22/2025, 6:15:58 AM

【君と見た景色】


春のぬるい風が
汗ばんだ肌に触れて
気持ちがいい

一人であてもなく
大通りを歩いてる

緑葉が
さらさらと音を立て
雲ひとつない空は
まるであの日のよう

懐かしい音楽が
イヤフォンから流れる

泣きたいような
笑いたいような
不思議な気持ち

今は一人きりだけど
二人で見た
あの景色を思い出す

今の君を知らないし
知るつもりもない

時の流れを知り
その事実が
この胸を打つ

それでもその時の
感情や想いに
偽りはなかった

感傷的な感情さえ
春風が軽やかに流していく

この風に身を任せて
歩いて行こう



3/16/2025, 10:56:11 AM

【花の香りと共に】

花のように
美しい人

花のように
芳しい人

花のように
愛らしい人

見送るには
まだ早い

後ろ髪に引かれながら
花を手向ける

せめて
この花の香りと共に

いつまでも
美しく芳しく愛らしい君へ

3/16/2025, 6:06:49 AM

【心のざわめき】

あの人が
私の知らない誰かに笑う声も
あの人が
私の知らない誰かの話をする時も
心がざわめく

あの人が
私の恋人にならないことを知っていても
それでも望んでしまう

心は際限がない
求めるほど傷が増えると知っていて
私は望む

痛みのある恋だ

せめて
心のざわめきすら愛せたらいいのに

3/1/2025, 11:35:02 AM

【芽吹きのとき】


私は君を見つめていた

そのとき
木々は生い茂り
花々は咲いていた

いずれ
散ることを知りながら
それでも
私は君を見つめていた

そよそよと音を立てて
私と君は花のように
咲いては漂う

またいつか花咲く頃に
君と出会うことを願いながら
ただ、揺られていた

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