もう梨の季節になった

梨が好きな君はこの季節になると
にこにこで「梨だよ！」と言い買ってくる

去年も一昨年も
この顔もこの声も聞いてきた

いつからかこれが私の
梨の季節の楽しみのひとつになっていた


#梨

君と家が離れてしまう
そう知った時から悲しくてずっと泣いていた

私と同じように君も泣いてくれた

君の顔を見て 悲しい顔より楽しい顔が良くて
きっと君もそうだと思って

最後の日
溢れ出る涙を無視して
笑顔をつくって

別れを告げた


#LaLaLa GoodBye

君がどこまでもついてくって言ってくれて
何年も一緒にいた

この先もきっとずっと
二人で歩いていけるって思ってた

だから君の手が離れた瞬間
いつまでも、どこまでもが無くなった瞬間

私は ずっと なんてありえないことを知った


#どこまでも

初めて見る複雑な交差点
地図も道標も無い

右に曲がってみる
左に曲がってみる
赤信号が点滅する
いま来た道を戻る

吸い寄せられるようにフラフラと歩く
その先に見つけた君の姿

ただ見つけるのが遅かった
手を伸ばす隙間が無かった

そこにいた君は
私じゃない誰かと手を繋ぎながら
幸せそうに笑いあっていたから


#未知の交差点

肌寒くなり始めた秋の季節に
君からもらった一輪のコスモス

あれからもう何年経ったか分からない

それでもまだ私の隣にいてくれるのは君
私は君と今、一面に広がるコスモスを見ている

壮大で色とりどりでとても綺麗なのに
あの時のコスモスの方が何倍も綺麗だと
君の横顔を見ながらそう思う


#一輪のコスモス