七紫

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12/2/2023, 9:28:14 AM

君との距離は毎日毎日遠くなってゆく。
近場じゃないから会えないし、
君は夜勤だから寝落ち電話も出来ない。
君との距離は毎秒離れてゆくばかり。
遠くなっていく君を追いかけることも出来ない。
近くに居たい。でも出来ない。
君とは離れたくない。でも行けない。

だって、君の居場所は―


        誰にも分からないから。


119テーマ【距離】

ずっと気になってたけど、
書くタイミングがなかったので、
今書きました。結構いいのになったつもり。

11/25/2023, 10:21:33 AM

太陽の下で日向ぼっこ。
屋上の扉がきぃ…と開いたので、体を起こしてそちらを見てみると、ひとりの女の子が立っていた。

「あら、先客かしら。」
「…は、初めまして、新屋真琴です。」
「ごきげんよう。新屋さん。」
「あ、あなたは、?」
「夜宵りこと申します。」

そうふわりと微笑むあなたを、少し強い風が襲う。ひゃあっと声を上げてスカートを抑えるあなた。綺麗にまとまった髪の束が風に揺られ、アニメみたいな上を向いてる絵のような写真が目に写った。実際はそんなことないのに。

「どうしたのかしら?」
「い、いえ、なんでも!」
「そう?隣、いいかしら。」
「あ、はい!どうぞ!」
「ありがとう…」

いい匂いする…やば…。


それから夜宵さんとたまに会うようになった。でも彼女は転校していき、会えなくなった。




でもある日、太陽がジリジリと照らす夏の暑い日のこと。
僕は太陽の温度が広々とした空間に広がることを読んで、ブランコを漕ぎながら公園を撮影していた時だった。

何も声が聞こえず、でも隣のぶらんこは揺れていた。誰かが座ったのだろう。

「新屋くん。」
「!、夜宵さん、?」
「夜宵りこです。」
「あ、新屋真琴です。」
「ここら辺、住んでるの?」
「あっはい!自然が多いので、充実してます!」
「そう…元気そうでよかった。」

そうカメラを向けようとレンズを動かした途端に、隣のブランコは、キィ、とだけ声を出した。今の夜宵さんの声は幻なのか?と思いつつも、シャッターを切った。



118テーマ【太陽の下で】

11/23/2023, 12:09:24 PM

落ちていく
赤く染った紅葉の葉
黄色く染ったイチョウの葉

私は堕ちていく
この深い深い闇の中へ
目が開かない
瞼が重い
体も動かない
頭も働かない

何も出来ない状態で
何処かへひとり堕ちていく
誰もいない暗闇の中
ひとり倒れている私
暗闇で安易に動くことは出来ない
だからひとり寝る
深い深い眠りに入る


上には白い光が薄らと
私はもう帰らない
あの白く輝く世界には
もう行きたくない
もう帰りたくない
もう会いたくない
もう誰とも話したくない


白く輝く世界から
私の横にひとり紅葉が落ちた
私はその子と手を繋ぎ
ふたり丸まって意識を手放した



117テーマ【落ちていく】

10/23/2023, 10:45:30 AM

どこまでも続く青い空、
君も見上げているのだろうか。

君がこの世界居るうちは、
一緒の空を見ていることになる。

僕はただ、それだけの事実でも、
心から嬉しいし事実を認めることが出来る。

ただただこの世界に、
君という存在がいるだけで、
この世界を愛することが出来る。

一緒の世界に生まれてよかった。
心通じあえてると、僕は思ってるよ。

君はどうかな?




116テーマ【どこまでも続く青い空】

10/1/2023, 4:23:55 PM

たそがれしずく。
そんな名前の人に、昔出会った。
漢字は、"黄昏"ではなく、"誰麗"だった。
難しかったから、よく覚えている。
しずくは…"希玖"だった。
本当に書きにくそうだったよ。
名前を書く時はいつも、
みんなよりも沢山時間がかかっていた。
だからある時から、
平仮名でずっと書いていたらしい。
先生もそれを許していた。
画数が多い漢字を何回も書きたくないのは、
誰だって共感ができるだろうから。

またいつか会いたい。
たそがれ しずく くん。
誰麗 希玖 裙。




思いつかなかったのでいっそのこと名前にしてみました 笑

115テーマ【たそがれ】

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