お金より大事なもの
「お前はさ、金より大事なもん何だと思う?」
久しぶりに出張から帰ってきた父と公園で
キャッチボールをしていると突然父からそう聞かれた
(いきなり何だよ…笑)
心の中でそう思いながらも俺は久しぶりに会えた父との
会話を楽しんでいた
「何だろなぁ、金より大事なもの。…命とか?」
「ハハ、そうじゃなかったら困るよ。
俺と、かみさんが今まで大切に育ててきたのによぉ」
「じゃあ、親父はなんかないのか?」
「俺の大事なものは髪の毛だ!絶対にハゲないように
しないとな!」
「…もっと他にないのか?笑」
俺の投げたボールが勢いよくカーブを描き、
父の横をすり抜けた
「あっ!ごめん」
「なぁに、気にすることはない。俺が取ってくるよ」
そう言うと父は茂みの方に手を入れて
ガサガサと探り始めた
さっきは照れくさくて言えなかったが、
金よりも大事なもの、それは
今、この時間なのかな
そう思っていた
たまには
たまには私のことを見てよ
あんたが浮気してるのは前から知ってる
でも、そんなに極端に接し方を変えないでよ
今まで通り話そうよ
愛してるって言ってよ
いつもいつも笑顔でいる必要はないからさ
嘘でもいいから愛してよ
大好きな君
大好きなあなたに
もしも好きな人ができてしまったら
僕は君の恋を素直に応援できるかな…?
好きな人の幸せを願いたい
そう考えるのは当たり前だけど
本当は僕も幸せになりたい
君と一緒に
今はまだ、気持ちを伝えるには早いと思って
陰でずっと君のことを想っているのだけれど
ぐずぐずしてられない
今日こそは…
伝えたい
この想いを
だけど、君に話しかけようとしても
喉の奥で何かが邪魔をする
僕は弱い
このもどかしさを忘れたいのに
自分で自分を苦しめる
あぁ、今日も駄目だった
いつかはこの片思いが両思いに変わるのかな?
ひなまつり
ひなまつりは女の子の行事
だからワタシも参加してみたい
だけどワタシのお家にはひな人形がない
だって、ワタシは本当は
男の子だから
男の子は女の子になれないのかな…?
なんだか悲しくなってきた
あ、お母さん帰ってきたんだ
おかえり
え?これって…
ひな人形!?
もしかしてお母さんが買ってきてくれたの?
そっか、今年からワタシも参加していいんだね
ありがとう、お母さん
欲望
遊んで暮らしたい
難のない人生を歩みたい
好きな人と結婚したい
病をなくしたい
生きている以上、欲望は尽きない
だからこそ
“抑える”ことが大切なのだ
全てを満たしたところで
次の欲望が生まれるだけである
だからこそ、数ある欲望の中から
これだけはというものを選んでいかなければならない
また、自分の欲望を叶えるために他人を犠牲にしては
ならない
傷害事件を例とすると
事件にいかなる理由があったとしてもそれは
加害者の“傷つけたい”という欲求を満たすために
被害者が傷つけられなければならないのだ
『欲望』は“生きる目標”になることがある反面、
“自分を抑えられなくなるもの”にもなりうるということを忘れないでほしい