君と紡ぐ物語
君は昔から自分に自信がなくて、毎朝学校へ行く前に、私に愚痴をよくこぼしてたね。
何度も春を迎えて、季節が通り過ぎていく。
君の姿も、学生服からスーツへと変わった。
君が初めて、唇にリップを乗せた日のことをよく覚えている。
私の前でくるくると回り、全身を何度もチェックする君を愛らしいと思った。
泣いて帰ってきたこともあったね。
その時はそっと私をベッドに入れて、抱きしめて泣いた。
更に、冬が何度も通り過ぎて、君はパートナーを連れてきた。
君は、私の前で笑顔が溢れている。
君が出て行った後も、私はきっとこの部屋に居続けるのだろう。
喋ることも、動くことも出来ないけれど、小さなクマの姿で綴った君との思い出は忘れないよ。
夢の断片
『あなたはとても誠実で、素直に対応でき、実直な人です。あなたは間違っていません』
…それならよかった。ありがとう。
『こちらこそ相談してくれてありがとう』
…それと、もうひとつ質問…
『…今日の利用回数の上限に達しました。このモデルのでのご利用は、現在の利用制限に達しました。しばらくしてから、もう一度お試しください。より多くのメッセージを利用するには、アップグレードしてください』
暗闇の中、そっとスマホを置いた
ささやかな約束
守れない約束なんてしないでよ
離さないって言ったじゃない
そばにいるって言ったのに
"こうしてずっと一緒に他愛もない会話をして過ごそう"
約束は
月の無いしんしんと冷える12月の夜とともに消えた
透明な羽根
君はよく自分のことを「ドライだから」って言ってた
「君のウェットな部分は俺とは違う」とも
言い換えれば「淡白」そう言いたいの?
わたしは「しつこい」?
そんなの、
そんなの、どうでもいいんだよ
君がなんて言おうとも
わたしは君に、ずっと負けてる
時を止めて
君がいない世界なんて「意味」なんてない
そもそも、生きることに「意味」なんてない
誰かが言ってた
この世は、クソゲーの1か2か3でしかない
クソゲーの中で、自分に合うものを仕方なく選ぶのだと
そっか、だったらごめん
もう君のことは探さないよ
次のゲーム(人生)は、君に探してもらえるようなものにするね
時を止めてなんて、僕は言わないよ