【バカみたい】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
3/22 PM 0:10
「そういえば、野球の試合を見てると、
時々指をキツネの形にしてることが
あるけど、あれってなんのサインなの?」
「……2アウトってことじゃないかな」
「――なるほど! 謎が解決したよ!
ありがとう、真夜(よる)くん」
「WBCの優勝が決まって、日本中が
沸いてるっていうのに、何を今更
バカみたいなこと聞いてるのよ……」
「大丈夫だよ~、宵ちゃん!
ペッパーミルパフォーマンスは
今回ちゃんと覚えたから!」
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創作なのに、ちょいちょい現実と
リンクしがち。
WBC優勝おめでとうございます。
仕事で決勝戦は見られなかったけど!
次の休みの日にのんびり見ようと
思います。結果が分かってるって安心。
【二人ぼっち】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
3/21 AM 10:30
「雪山で遭難して、偶然見つけた
小屋とかで、人肌で温めあう
シチュエーションって、
萌えるけど危機感もスゴいよね」
「なんでそんなことになったのよ」
「わかんない! 何しろ夢だから、
シーン同士がちゃんと繋がってなくて」
暁が、今朝見たという夢の内容を
宵に語っている。
『なんか楽しい夢見た!』と思って、
起きてすぐ、急いで覚えていることだけ
スマホのメモアプリに打ち込んだらしい。
「遭難だと、二人きり、って言うより、
二人ぼっち、って感じだよね。
不安が押し寄せるっていうか」
「まぁ……命の危機だから、暁みたいに
ときめいてる場合じゃないとは思うけど」
「大正浪漫から始まったのに、最後の方
まさか雪山遭難することになるなんて、
自分の夢ながらびっくりだよ」
「支離滅裂だからこそ、夢らしいけどね」
【夢が醒める前に】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
3/21 AM ?:??
(……あ、これ、夢だ)
晴れた空の下。
わたしは川沿いの桜並木の側を
歩いている。
矢羽柄の着物に緋色の袴、
足元は編み上げブーツ。
後頭部には大きなリボン。
(うぅ~ん、大正浪漫! って感じ)
そんな女学生風装いの自分を
もう1人のわたしが俯瞰で見つめていて。
だからきっと、これは夢を見て
いるんだと思う。
(夢って自分でコントロール
出来ないよねぇ……)
せっかくこんな素敵な世界観の夢を
見ているんだから、この世界の
宵ちゃんと真夜(よる)くんに
会いたくてたまらない。
(夢が醒める前に会えるかなぁ。 ――あ)
桜吹雪の中、視界の先に見えた人影に
向かって、わたしが笑顔で駆けて行く。
(……っ! うわぁ、似合い過ぎ!
写真撮りたい! 萌え死にそう!)
宵ちゃんは女学生スタイルだけど、
ショート丈の袴にバンド型徽章を付けて、
パンプスを合わせている。
真夜くんは絣(かすり)の着物に
丸首スタンドカラーのシャツ、
短めの袴に下駄、それに学帽を被った
いかにもな書生さんスタイル。
2人とも、色気がすご過ぎる。
(あぁもう、延々と眺めてたい!
夢なのが勿体ないなぁ~)
……まさかここから、この夢が
ゲームのような活劇モノになっていくとは、
この時は思いもよらなかった。
【胸が高鳴る】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
3/19 PM 3:15
「お待たせ、2人とも。
ホットケーキ出来たよ」
「えっ、なんかすごく分厚くて
ふわふわしてる! すごい!」
「いつもと違うホットケーキミックス
でも使ったの?」
「いや、同じだけど。絹豆腐混ぜると
ふわふわになるってレシピ見たから
試してみた」
「絶妙に美味しそうな厚みだね!
真夜(よる)くんが作ってくれるものには
いつも胸が高鳴るよ~!」
「それは良かった」
「早速いただきます。……うん、美味しい!
ほんとにふわふわで口当たり滑らか」
「いただきます。……甘さも少し控えめな
感じになるのね。バターとのバランスが
良くて、美味しいわ」
「宵とオレには丁度いいけど、暁には
ちょっと甘さ足りない気もしたから、
メープルシロップ持ってきたよ」
「見抜かれてる! ありがとう真夜くん。
……真夜くんには、乙女ゲーばりに
キュンキュンさせる才能があるよねぇ。
なのにどうしてギャルゲーは下手なのか
不思議でしょうがないなぁ……」
【不条理】
【創作】【宵(よい)と暁(あかとき)】
3/19 PM 2:50
「不条理……!」
「また大げさなこと言って……。
何なの? いったい」
「だって宵ちゃん! このキャラ、
攻略出来ないんだよ……!」
「出来ないも何も、パッケージに
いないんだから攻略対象じゃないって
ことなんじゃないの?」
「だってすごくストーリーに
絡んで来るし! メインキャラより
目立ってない? って時もあるし!
隠し攻略キャラ感があり過ぎなの!」
「でも、違ったってこと?」
「全キャラ攻略がフラグなのかと
思ってたんだけど……結局そうじゃ
なかったし……。
何度もプレイしてる内に
1番の推しになっちゃったのに、
攻略ルートがないなんて
不条理としか言いようがないよ!」
「暁、ホットケーキ焼いてくるから、
落ち着いて。
……アンケートで攻略したいって声が
集まれば、ファンディスクとか次回作に
反映して貰えるかもしれないし」
「うう……ありがとう真夜(よる)くん。
このゲームの制作会社が真夜くんみたいに
優しかったら嬉しいんだけどねー……」
「(ひとまず真夜のホットケーキで
落ち着けるんだから、暁の不条理は
軽いわね……)」