手を取り合わなくたって私はひとりで強い

優越感と劣等感は紙一重
優越感に浸った5分後に劣等感は押し寄せる

あれが欲しいと言われたら買った
これが要らないと言われたら処分した
あそこに行きたいと言えば連れていったし
あれが食べたいと言われたら作った
これまでずっと、彼が好きだったから
でももう、私はお願いなんて聞かないよ
私を手放したこと後悔して泣き叫んで助けを乞うことになればいい

彼のことを考えて眠れない夜
彼なんか、と考えてしまう夜
何度も何度も別れようと考えた夜
でも、「おやすみ」そのLINE一言で
私の気持ちは全て晴れてしまうのだから安いものである

目が覚めると私と知らない彼が脳裏に浮かぶ
女性と楽しく笑っている彼、
女性と腕を組んで街を歩く彼。
幻想であるとわかっても冷や汗と嫉妬でおかしくなりそうだ。
私の知っている彼だけを信じられたらどんなにいいか、そう願って再び眠りについた