お前が俺から離れるってんならそれもいいと思った。だってそっちの方がお前のためには良いんだから。
いや勘違いしないで欲しいんだが、もちろん俺だって別に離れたいワケじゃない。でも、そういう機会が来たんだったら乗らなきゃならないと、俺の矜恃はそう言うんだよ。口先じゃないと証明しよう。「より良い人生を」なんて、行動が伴わなきゃウザいだけだろ。
喧嘩別れでも、自然消滅でもいい、この際。蒸発して雲隠れって手もあるか。どうにでもできる。
お前は反発するかな。嫌がってくれるかな。離れたくないと怒ってくれるだろうか。そうだといいな。
でもそうじゃなかったらもっといい。忘れられるなら上手く忘れて生きてほしい。お前のためならそれでいい。
では俺は? ここからは俺の話。俺は本当に、"それでいい"?
お題:それでいい
1つちょうだいと言ったら、きっとあなたは1番美味しい部分を俺の皿に乗せるんだろうね。しかも1つに留まらず、あれもこれもと美味しい部分ばかりを俺に分け与えるのだろう。
でも、そんなんじゃあなたの皿に残るのは辛いのと苦いのばっかりだ。そんなの尻目に、どうやって美味しいのを楽しめっていうの?
見てよ、俺の皿には辛いのも苦いのも1つもない。ちょっとでいい、1つだけでもいいから。あなたの皿に積み上がってるその辛くて苦いの、俺にもちょうだい。
お題:1つだけ
大切なものはたくさんある。けど、そのどれもをちゃんと大切にできているかと言われると、到底そんな自信はない。
大切にしたいものが多すぎて、どれも大切にしようとして、あれもこれもと両の手に抱えた。気付けば、入り切らなかった分がいくつもこぼれ落ちていた。何度も大切なものに傷をつけて、何度も失敗してようやく、自分は全てを抱え切れる器じゃないのだと気付いた。情けなかった。申し訳なかった。
それでも大切なものが減るわけじゃない。抱えておかなきゃ守れない。途方に暮れてる暇はなく、同じ過ちを繰り返すと分かっていても、急き立てられるように手を伸ばしていた。
そしたらどうだ、見兼ねた彼らが教えてくれた。「ひとりで抱えるものじゃない」と。「一緒に背負う」と、「手を貸すから」と言ってくれた。君たちも俺の"大切"なのに。
大切なものが益々増えた。でも、取りこぼすことはほとんどなくなった。
お題:大切なもの
「幸せになりたい」と言うと私欲に塗れているように聞こえるのに、「幸せになって欲しい」は純潔な祈りのように扱われるのが面白いところだと思う。
ならどっちも思ってる俺は相殺してプラマイゼロなのかと思いきや、「二人で幸せになりたい」と言ったら欲深さが二倍増しになるらしいから難しい。
結果が同じでも「幸せにしたい」なら一種の献身とも取られるようだけど、それは俺には烏滸がましくて、やっぱりとても言えそうにない。
どう言えばいいんだろうか。あなたが幸せなら俺も幸せなんだ。陳腐な言葉かもしれないけど、あなたの幸せは俺の幸せだ。どう言えば分かってもらえるかな。
いっそ一度問うてみようか。きっと俺が欲しいのはこの答えだ。
俺はあなたの「幸せ」になれますか?
お題:幸せに
何か嫌なことあったんでしょ? 見ればわかるよ。同じ穴の狢なんだから。何年お仲間やってると思ってんの、そっちだって言ってたじゃん、共感者だって。あんまナメないでよ。
大丈夫、別に何も言わないってば。もちろんバラしもしない。言われたくないならね。
だからその、何も思ってない風にするの、今くらいやめな? 押し込めて終わりにする気だったのは分かるけど、吐き出せる時は吐き出したらいいじゃん。いいでしょ? 教えてよ。ほらちょうど、話せる相手ここにいるんだからさ。
お題:何気ないふり