9/22/2023, 11:06:30 AM
呻きが唸りが喘ぎが南島の海辺のさざめきに掻き消えていく。果たしてお前がここに在ったのなら。お前がいまもここに在ったのなら、このかなしみ、この海辺のごとき吹き荒れるかなしみのもとでお前をことごとく消してしまうかもしれないので、どうやらひとりで来たのは正解である。それでも私の耳には届いている。私はそのことをよくよく思い出せる。お前のただ優しくてただしいばかりの笑い声は、とうに私を消してしまった。完膚なきまでにいなくなった私を、いつかの再会の折にはどうかもう一度笑ってほしい。
9/21/2023, 11:10:55 AM
十度目の秋だ。君に触れて触れられてきた。足りないと思うことも満ちていると思うこともできないままに。
9/20/2023, 10:48:57 AM
ないものはない、ではなく、あるものはある、ということ。我々は孤独である、の先の、我々は他者である、ということ。
9/19/2023, 1:28:08 PM
そうです。ハイ、ええ、そう。今です。ここです。今ここです。あなたは彼らを憎んでいて、もう随分長いこと憎んでいて、疲れていて、悲しむことにも飽いている。解消されないままです。愛も同様に。慈しみもおそらく。複雑ないのちは複雑なまま。あなたは過去形で話すこともままならず、未来を語るにも機能させることができるのはその意志だけです。明日の天気は晴れでしょうか。気になりますか。仕方がありませんね。ええ、そう。そうです。今です。ここで、今ここで、あなたと。
9/18/2023, 3:01:40 PM
あなたは目を細める。夜を探している。こんなに明るくては、とひとりつぶやく。見上げるべきは空であり、ビルの隙間であり、充電の切れたスマートフォンの画面である。ほんとうにそうだろうか?こぼれた光たちが、あなたの目を細めさせる光たちが、私があなたの探すものであると囁いている。