『つまらないことでも 』
あなたにとっては、つまらないものでも
私にとっては、とても嬉しいこともある。
私にとっては、つまらないものでも
あなたにとっては、楽しいことなのかもしれない。
もしかしたら、つまらないものなんてないかもしれない。
だって
世紀の大発見や発明、記録って
私からしたら
つまらないことを
つまらないぐらい
つまらないだけ
つまらないほど繰り返した果てに
得られた結果が、多そうだから。
でも、やっぱり、自分にとっては、
つまらないものはつまらないから、
つまらないまま。
進歩の無い私は、そう凡人です。
『目が覚めるまでに 2』
妻の枕元にそっと誕生日のプレゼントとメッセージカードを置いてみた。
今年は、仕事で朝早いため「誕生日おめでとう」とは伝えられない。
枕元にプレゼントって、何十年ぶりなのかな?
どんな反応なのかな?
びっくりするかな?
喜んでくれるかな?
季節ハズレのサンタクロース。
ワクワクしながら、家を出る。
『目が覚めるまでに 1』
目が覚めると周囲は薄暗い。
トントントントンと小気味いいリズムで聞こえてくる。
寝ぼけまなこで、台所まで目を擦りながら歩く。
「あら、〇〇ちゃん。もう起きるんかい? まだ、早いからゆっくりしてきい。せっかく遊びに来たんだから、ばあちゃん家では、布団でまだゴロゴロと横になってていいんだよ。お母さん達もまだ寝てるから大丈夫」と割烹着姿のばあちゃん。
言葉に従い、台所を通り過ぎ、トイレを済ませて二度寝をする。
盆休みの帰省で母の実家に行くと、朝はいつも煮干し出しの味噌汁の良い香りがしていた。
昭和、平成初期では、ありふれた朝の光景。
令和。私も大人になり、朝食も作るが、トーストと目玉焼き、ウィンナー、サラダで手一杯。
ましては、日が昇る前から出汁から味噌汁を作り、魚を焼こうなんて考えられない。
ばあちゃん、
朝早くから、皆が目が覚めるまでに食事の支度をしてくれていてありがとう。
ばあちゃんの優しさをふと思い出しちゃいました。
『病室』
心も身体も弱っています。
一人でいると、長く退屈で寂しい時間。
だんだん、気持ちが滅入ってしまう。
だから、誰かの顔や声を聞きたくなる。
「大丈夫?」の一言でいい。
誰でもいいから、会いたいな。
『明日、もし晴れたら』
明日、もし晴れたら、朝から蝉しぐれで賑やかだろう。
明日、もし晴れたら、ひまわりや朝顔の花が色鮮やかに咲き誇るだろう。
明日、もし晴れたら、各地の海は海水浴をする人々で賑わうだろう。
明日、もし晴れたら、各地できれいな花火が打ち上がることだろう。
明日、もし晴れたら、夜空に夏の大三角形が見えるだろう。
明日、もし晴れたら、夏の楽しみを満喫できるだろうけど、明日は仕事なので、きっと疲れてそれどころでは無いだろう。
『澄んだ瞳』
戦隊ヒーローを澄んだ瞳で観ている甥を見ながら「あなたも昔は同じように戦隊ヒーローに憧れて、団地の友達といつもヒーローごっこをしてたのよ」と言われた。
自分にもそんな時代があったのかと赤面。
同時に、今の自分を見て、過去の自分は、自分に憧れることはないだろうとも反省。
ヒーローのように強くはないけど、誰にでも優しさをもてるようにしようと思った。