5/19/2025, 6:40:27 AM
.まって
横切っていく電車
踏切の向こう
あの時の君が 無垢な笑みを浮かべている
息を呑んだ 初夏の匂い
通り過ぎた電車の向こうには、夕焼けだけが見えていた
10/5/2024, 12:24:51 PM
. 星座
僕らがさ、もし死んだとしたらあの星座みたいに二人きりで、ずっと一緒にいられるかな。
幼い頃、君が僕の手を握って言ってくれた。どんな時も、辛いことも楽しいことも全部分け合って噛み締めてきた。
先に昇った君を、あの一等星だと思って今日も眠る。
僕達も、あの双子座のように、君と隣合って、ずっと繋がっていますように。
8/14/2024, 3:16:41 PM
. 自転車に乗って
坂の下、君の家まで
8/9/2024, 4:26:42 PM
. 上手くいかなくたっていい
他多数の人間が羨望するような俺からの手を、少し口角を上げるだけで立ち去っていく君。ああ、別にいいんだ。いつも通りに、上手くいかなくたって、いい。
君はそんな軽々しく誘いに乗ってくれるような、今まで見てきたようなそんじょそこらの人間じゃないのだと、俺は誰より知っているから。
8/2/2024, 8:42:57 PM
. 病室
雲の合間から差し込む光が、眠る君を照らしていて、なんだか、君の迎えが来たかのようでたまらなく恐ろしかった。
でも、そんなこと、もうある訳が無いのに。
手術後のリハビリが苦しくも楽しいようで、目を覚ましてから毎日汗をかいて頑張っている君が愛おしかった。ぐっすりと眠る頬に手を添えれば、その暖かい肌に心が酷く安心した。
窓の外を、光が漏れ出る雲の方へ生き生きと飛んでいく二羽の鳥が、これからの僕たちの姿でありますように。