10/7/2024, 7:02:35 PM
貧困に耐えかねた国民は革命軍を形成し
己の仇とばかりに城に攻め入った
私もその一派として参加した
王族を吊し上げるためではない
私は許されざる恋をした
その相手を助けるためにここにいる
しかし、この体はもう使いものにならないだろう
せめて最期に
たった数秒間の悪あがきをしよう
私は喉に力を込めて叫んだ
「ここだ、王女はここにいる!」
大勢の足音が近づいてくる
この嘘はすぐに気づかれ
私の身は正義の刃に貫かれるだろう
それで構わない
彼女は私に生きる理由をくれた
たとえ業火に焼かれようと
私は最期まで幸せだった
10/6/2024, 4:36:35 PM
ふとした瞬間に貴女との記憶を反芻している
あの時、どうして貴女は綺麗だと
貴女を想っていると言えなかったのだろう
もし何か、たった一言でも何か言えていたら
貴女は今も私の隣にいてくれたのだろうか
もうどうすることもできないのに
貴女は遠くへいってしまったのに
こんなふうに過ぎた日を想っていると知ったら
貴女はいつもみたいに笑ってくれたのだろうか
10/5/2024, 8:26:27 PM
北に浮かぶ道標と星が紡ぐ物語を話して
夜も星も君の味方だと、貴方は言ってくれた
それなのに、どうして
あの空の光の中に、貴方はいるというの?
そうであれば
見えるのに
そこにいるのに
どうして貴方と話すことも
触れることもできないの?
夜の寂しさを安らぎに変えてくれたのは貴方なのに
どうして私をおいていってしまったの