貧困に耐えかねた国民は革命軍を形成し
己の仇とばかりに城に攻め入った
私もその一派として参加した
王族を吊し上げるためではない
私は許されざる恋をした
その相手を助けるためにここにいる
しかし、この体はもう使いものにならないだろう
せめて最期に
たった数秒間の悪あがきをしよう
私は喉に力を込めて叫んだ
「ここだ、王女はここにいる!」
大勢の足音が近づいてくる
この嘘はすぐに気づかれ
私の身は正義の刃に貫かれるだろう
それで構わない
彼女は私に生きる理由をくれた
たとえ業火に焼かれようと
私は最期まで幸せだった
10/7/2024, 7:02:35 PM