「終わらない夏」(一行詩)
まだ炎帝は熱を帯びたまま 秋はいつ来ていつまて滞在出来るのだろうか?
「遠くの空へ」(詩)
遠く離れた彼の人に
僕は手紙を届ける役目をしている
僕は木製の箱の窓が開いたら
勢い良く羽ばたいていく
配送中に
烏や鷹などに襲われることを分かっていながらも
僕は彼の人の元へ手紙を届ける
それが
遠くの空を駆け回り
手紙を届ける役目だから
僕は羽を羽ばたかせ
風に乗り流して
遠くの空へ
「!マークじゃ足りない感情」(語り?)
中古市場の在庫と価格変動の有り様よ
「君が見た景色」(一行詩)
群青色の空に変わる頃に君は煙草を吸いながら逆さまに群青色に飛んでいった
「言葉にならないもの」(語り?)
ずっと100円(税込)で販売されていたのが150円。一気に50円高く…。
「真夏の記憶」
蜃気楼の先にある遠い昔の記憶
それは自分が「人間」だった頃の記憶
今は「人間」を止めてしまい
誰も訪れないであろう神社の境内に佇んで
風景が変わっていくのを見ているだけ
神社の廻りだけが少しずつ変わっていく
神社は何も変わらない
この誰も訪れない神社に
俺はずっと佇んでいくだろう
「こぼれたアイスクリーム」
こぼれたアイスクリームは指先に絡みべたつく甘さはアナタのこぼれた愛する心
「やさしさなんて」
殺伐とした世界から雀の涙程のやさしさを求める方が残酷なのだ
「風を感じて」
車窓から入り込んでくる風を田舎特有の匂いも感じとる
「夢じゃない」
UVレジンで作った鉱石擬きが本当の鉱石に化けて
「心の羅針盤」(詩)
針がぐるぐる
回っている
自分で止めようにも
止められない
不安定な心
誰か
このぐるぐるマワッテいる針が
止めて
自分を
安定感のある
心の羅針盤に直して
「またね」(一行詩)
またねと鐘を付く日はそうないのだ
「泡になりたい」(全て一行詩)
黒麦酒の泡泡が吹き出す夏の夕刻
石鹸の泡になりたい君が浴びるシャワーの音
秘部から溢れ出す泡に泡を吹き出す