9/29/2024, 8:57:30 PM
「静寂に包まれた部屋」(一行詩)
部屋の主の居ない部屋で飼い猫は我儘顔でいる
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静寂の中で飼い主は飼い猫の布団化
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静寂の中で散らかされた玩具を片付ける
9/28/2024, 1:14:54 PM
「別れ際に」(一行詩)
別れ際にアナタの懐からスマホと財布を抜き取る
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別れ際にアナタの懐に彼女のピアスを仕込む
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別れ際にアナタを突き刺す
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別れ際にアナタの口に彼岸花の茎を突き刺す
9/27/2024, 2:55:00 PM
「通り雨」(一行詩)
昼顔の表情した君が通り雨となり跡を残す
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通り雨を待ち伏せする蛇の目傘
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秋雨に打たれ妖艶増す彼岸花
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黒のフリルが透け通り雨に感謝よ
9/26/2024, 12:21:27 PM
「秋🍁」(一行詩)
或る女の手には曼珠沙華
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曼珠沙華は道を通せんぼする
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狐火花鑑賞に狐火花の着物合わせ
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雨粒を付け曼珠沙華の待ち伏せ
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子鬼は鬼灯を鳴らす 雷は鳴らぬ
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鬼灯の枯れ網目の中に虫の亡骸
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鬼灯の枯れ網目に花茎を突き刺す
9/25/2024, 10:09:26 PM
「窓から見える景色」(一行詩)
高層ビルと高層ビルの隙間から景色を見る哀しきかな
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閉ざされた窓の隙間から見る景色はモザイク画
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網戸を鳴らし「来たぞ」と知らせる薄茶の猫はいつもの薄茶景色
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昨日まで走っていた列車をいつもの時刻に視線を向ける景色は無色