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1/18/2024, 11:55:00 PM

「閉ざされた日記」

貴女が亡くなった後に
貴女の遺品整理中で貴女との交換日記を見付けました。
和本綴じで表紙は男結びで締められていました。

紐を解いて日記の内容に目を通しました。
病弱だった貴女は病院の看護婦さんのことや
先生や他の患者さんたちとの会話や
手芸を楽しんでいると書いていたことを
思い出しました。

最後のページには小さな紐で綴じられていました。
解くにも特殊な結び方のようでキツく結ばれていて
手では解くことは出来ませんでした。

このページだけ、何故、見れなくしてしまったのか、
私には分かりません。

ハサミで切ろうとしましたが良く紐を見ると
その紐は彼女が身に付けていた腰紐。

「…そっか…。自分がもう死ぬのが分かってたから…、
最後のページに…」

私は、彼女が、最後のページを見れなくしたのか理解出来ました。
日記を箱に仕舞い、他の残された腰紐で縛り直し、
箪笥に仕舞いました。

もうこの先、箱を開けることはないでしょう。
亡くなった彼女が決めた「閉ざされた日記」なのですから。

1/17/2024, 10:41:41 PM

「木枯らし(凩)」

暖冬と云うてたのに木枯らしが吹いているではないか?
凍てつく風の中で珈琲の温もりはすぐ奪われるが、
部屋で飲むよりも何故か美味く感じるのだ。

1/16/2024, 12:24:28 PM

「美しい」

この世には自然が産み出した自然体の姿
この世には人間が作り出した美術品の姿
この世には生き物が産み出した擬態の姿

この世には醜いも美しいも存在している
どれが醜いか美しいか…

1/15/2024, 8:57:00 PM

「この世界は」

この世界は
欲望の固まり
大金の固まり
承認要求の固まり
性欲の固まり

脆くて
醜くて

けれども
美しい風景も美しい建物もあって
負の風景も負の建物もある

世界は
やはり儚く強いイキモノ

1/14/2024, 2:28:12 PM

「どうして」

「ただいまー」

帰宅しても彼の返事が聞こえない
いつもは「お帰り」て返事が来るのに

「リビングが暗い…?」

リビングへの戸を開けるとリビングには電気が付いてなかった
何処かへ出掛けたのだろうか?
電気を付けてテーブルの方に目をやると
リビングのテーブルには、
結婚指輪と時計と一枚の便箋が置かれていた

「御免。これ以上、お前との生活は無理だ」

私は彼の部屋を覗いた。勢い良く引き戸を開ける。
部屋はもぬけの殻っぽ。
彼自身が購入した私物は全部なくなっていて、
私が買ってあげた物はそのまま置かれていた

何故?
どうして?
私が何をしたって云うの?

「どうして?」
私の前から居なくなっちゃったの?

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