#33『スリル』
お昼休み、友達とお弁当を食べながら恋バナ。彼が近くにいるというのに、なんてことだ。あんまりはぐらかし過ぎるとノリ悪いなって思われちゃうし、だからといって全部全部答えたら本人にバレちゃうし。……バレるのもいっそアリ?うーん迷っちゃう。
#32『飛べない翼』
こんなもの
劣等感を与えるだけで
ただの重荷でしか無い
なんで皆はできるのにって
悔しくて仕方がなかったけど
私にできるのは
たとえ少しずつでも
一歩ずつ確かに
進んでいくことだから
我が道を行こう
周りを気にしすぎちゃダメ
ファーストペンギンは私なんだ
#31『意味がないこと』
貴方にとって、感情に振り回されて
すべきことができないようじゃ
アホらしくてバカみたいかもしれないけど
私にとって、感情に振り回されて
喜んだり悲しんだりするから
人ってカワイイ生き物なのよ
確かに生きるために必要なのは
たかが3つくらいだろけど、
他にエネルギーを注ぐ余裕ができて
より人間らしく生きたからこそ
今の世界があるんだし
それを無駄だなんて言わないで
この言い合いに落ちはないだろうけど
貴方との時間は嫌いじゃないわ
だってとっても有意義だもの
#30『あなたとわたし』
好みも行動も真反対もいいところ。こんなに私達違うのに、どうして付き合ってるんだろうね。話が合わなければつまらないはずなのに、あなたならいつまでも聞いていられる。もっと知りたいと思える。これってすごいことだよね。1人じゃ気づけなかったこと、今までになかった考え、そのどれもが刺激的でこの上なく愛しくて。だからこれからも一緒にいたいな。
#29『柔らかい雨』
傘をさすほどでもないか、とそのまま歩いていれば手を引かれて中に入れられる。ペースも合わせてくれるし、車道側は譲らないし、肩ちょっと濡れてるじゃん。いつからそんな紳士的になったわけ?
お互いに何も喋らないまま信号で止まって待つ。跳ね返る雨が陽炎みたい。再び歩きだしてしばらくすれば家につく。送ってもらっちゃったな。また明日ね、と言えば片手を上げてまた明日、と返される。折り畳み傘はバックに入れたまま。