微熱
ほんの僅か共に過ごせる時間が
辛さ切なさを凌駕した
あなたに夢中だったあの頃
私は微熱に冒されていた
太陽の下で
雲ひとつ無い晴れた日
太陽の下で日焼けなんて気にせずに
お陽さまのあったかさにすべてを委ねて
全身お陽さまの香り包まれてみたくなる
私の中にちょっとずつ澱のようにためこんだ
ジメジメした感情やモヤモヤしたものたちを
カラッと空に放ってしまえたら
心も体もかる~くなりそう
想像するだけで気持ちよさそうな私の虫干し!
セーター
気の合う彼とは微妙な距離感
どちらからとも好きとは口にしない
そのくせ休みの日にはお出かけの誘い
周りからは付き合っていると思われるほどなのに
お互い無意識にこの心地よさ壊したくないと感じているのかもしれない
さあ肌寒くなった今日は何を着ていこう
ざっくり大きめのセーターにミニスカートを合わせ、足元はブーツにしようかな
長い袖から指先をちょっとだけ覗かせて
コートは羽織らずにいこう
あざとさと受け取られるかな?
それとも少し寒そうな私との距離を縮めてくれるかな?
「何かを変えたい」淡い期待を抱いて待ち合わせに急ごう
落ちていく
若かったあの日
目の前のあなたの気持ちに応えてしまえば
辛く傷つくであろうことは判っていた
ただ、この手を離せば二度とあなたに会えなくなる
どうするのが正しいのかなんてわからなかった
でもその刹那
それでも心は自ら落ちていく事を選んだ
ずっと心に刻まれている傷と共に過ごす今
後悔はない
夫婦
毎朝「おはよう!ニッコリ」と口に出しながら
笑顔で挨拶するのが最近の二人の流行り
他によくかけてる言葉は…
「今日一日ご安全に!」「笑顔で楽しんで!」
「今日も美味しかった」「ありがとう」
「お!お主できるな」「さすが!」
「あー幸せ」「なんか知らんけど大丈夫」
日々繰り返す日常の中で、お互いにいろんな言葉を声を掛け合う
それが相手を思いやったり、気持ちよく出来る言葉のほうがなんとなく良いかなと感じてのことかもしれない
また、時には他人には聞かせられないような、二人にしかわからない馬鹿話でお腹を抱え涙を流しながらゲラゲラと笑い合う
そりゃ機嫌によってはそうそううまくいかない日もあるけど、やっぱり会話ができるってありがたい
ウチの場合は会話ができてないとこじれる確率は上がってる(私調べ)
周りからは仲の良い夫婦とよくいわれる
残念ながら私達のもとには子供がやって来ることはなかったけれど
だからこそ無意識に会話が多くなってたのかな?
一番近い他人のあなたと珠玉のコニュニケーションで繰り広げる毎日は、特別にドラマチックなことはないかもしれないけれど、面白くって興味深い
さあ、これから先わたしたちの中でどんな事が流行るかな?
楽しみだね