ひなた

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9/22/2024, 12:52:13 PM

【声が聞こえる】


『 ..ひなた.... 』

遠くから私を呼ぶ声が聞こえる

振り返っても見渡しても誰もいない

その声と共に
お線香の香りがした

おじいちゃんが呼んでいる

「わかった、明日休みだから会いに行くね」

でも....なんだか嫌な予感がした。。

次の日、お花と線香を買って会いに行った

嫌な予感を拭えないまま

お掃除をしてお花を渡し
お茶とお菓子で乾杯し

最近の近況を話して

「じゃあ、また来るね」

といい私は家に帰った


…そして、嫌な予感は的中した…


翌日、私は体調を崩した

そして
翌月には起き上がれないほどに悪化し1ヶ月休職した

" 急性気管支炎 "と診断された

咳は止まらず
ご飯は食べれず
肋骨が3本折れ
毎日、1時間しか眠れず
計4ヶ月苦しみ
7kg痩せた


…それから2ヶ月後…


骨もくっつき
「さーて!仕事頑張るぞー!」
と思っていた矢先

また、お線香の香りがした

「あぁ、そうだ
 治ったこと報告してなかったね、会いに行くね」

なんて言っていたら
今度は、" コロナ感染 "

おかしい....
今年は負の年だ.....厄年ではないのに、、

そしてふと、私は気づいた

『疲れているから休め!』
そう、教えてくれているのか?と


それから職場で休みを増やしてもらった

明日仕事だと考えずに
YouTubeを見ながらゴロゴロしてみたり
1日中寝て過ごしてみたり
行きたいところに行ってみたり
休みを全力で楽しんだ

……

それから半年経って
最近また" 声が聞こえた "

でも私はもう会いに行かないと決めた

だって、体調が悪くなるってわかってるから( ´◔‸◔`)

" 今度の休みの日は寝ますから "

「おじいちゃん、これでいいでしょう?」

でも
体調悪くなる時は教えてね
声を聞かせて……

そしたら今度は
家族と一緒に会いに行くよ。


9/20/2024, 12:32:37 PM

【大事にしたい】


学生の時から10年以上 仲良くしている親友から

『私、難病抱えてるんだ」と打ち明けられた。

普段、明るく楽しそうにニコニコしてるあなたが??
一瞬目を話した隙に知らない人と打ち解け合い

連絡先を交換出来てしまうあなたが、、?
ついでに
" 写真撮ろー!"って楽しそうにしてるあなたが、、?


…信じられずに唖然としていると、


理由は男性からのDVが原因だと教えてくれた

そして、ストレスによってフラッシュバックを
起こし、記憶が数年抜け落ちてしまうこと

「あ、だからいつも写真を皆と撮ってるのか!
 記憶が無くなっても辿れるように」

『そう!そういうこと!』

写真が好きだと思っていたからその事実に衝撃が走った

そして、ひとたび記憶がなくなってしまうと

運転も出来なければ、仕事にも行けない
自分が今まで何をしてきたのか、今何をしているのか

わからなくなってしまう
そして、一生抱えて生きて行かなければならないこと

大切にしている親友を傷つけたその男に
一瞬でも " 笑顔を奪った "その男に
怒りが込み上げ、悲しみに苛まれた…。

……

それからその病気について詳しく聞き
私には何が出来るのか、何をして欲しいか教えて貰った

……

「話してくれてありがとう」

『これからも、記憶がなくなる可能性があるから
 そのときは助けて欲しい…いいかな?』

「もちろん!いっぱい楽しい話しよう」
「ずっと家だとつまらないでしょう?」
「美味しもの食べに行こう!」

『ありがとう…』

……

だって、

私が辛くて潰れそうになっていたとき
笑顔にしてくれたのはあなただから

私にとってあなたは大切な人だから

あなたが笑顔でいるから、私も笑顔でいられる


私はあなたの笑顔を" 大事にしたい "から

9/19/2024, 12:36:40 PM

【時間よ止まれ】

地獄の1週間が始まる1日目の
月曜日

まだ、2日目か…と落胆する
火曜日

よし、真ん中!あと2日!と自分を鼓舞する
水曜日

思わずため息が零れてしまう
木曜日

しゃ!今日が終われば休みだ!とワクワクする
金曜日

よっしゃ!遊ぶぞー!とハイテンションになる
土曜日

サザエさんが流れて悲しみにくれる
日曜日

……

永遠に時が止まってくれればいいのに

[ 宣誓!! ]
誰か、ついでに
金曜日の夜から日曜日の夕方まで
永遠にループしてくれませんか??


と言いたいところだが、
休みが不定期の人もいて
そんな身勝手なことお願いするわけにもいかない

[ 訂正 ]
各々の休みの前夜から仕事の前の日まで
永遠に時が止まりますように

9/18/2024, 4:56:09 PM

とある夜の日、気になっていた人から

「連れていきたい所があるんだ」
と、誘われた。

車で下道を1時間

どこに行くのだろうと期待と不安を寄せながら
木がたくさん生える真っ暗な山道を登っていく

「心霊スポットみたいだね…」
と言うと

『とっておきの心霊話があるんだ』
と切り出した

怖がる私を見て、楽しそうに話していた

そんな話をいくつかしてるうちに
いつの間にか目的地に着いていた

" 暗い山にポツンと佇む広い駐車場 "
" ザワザワと音を立てる木々 "
" 熊出没注意の看板 "

人生終了の鐘が頭の中で鳴り響いた
暗い森の中、何をしに行くつもりだ

そう思った

彼の腕を掴みながら
スマホのライトで足元を照らし
ガクガク震える足で歩いた

少し歩くと小さな看板が見えた

[ 展望台→ ]

……ん?!?!

予想外な展開に"嬉しい"という気持ちがよぎった
だが
暗く何も見えないこの状況で
本当に存在するのか心配で堪らなかった

展望台までの道のりは5分
たったの5分だったが、恐怖でとても長く感じた


彼はそんな私を見てクスッと笑い
『俺がいるから、大丈夫だよ』
『足元、気を付けてね』
と二言。

怖いことを一瞬で忘れさせてくれた

展望台につくと
そこは街全体が見回せる絶景スポットだった

オレンジ色に光る街頭
ビル内から漏れる光
クネクネ道を走る車
観光の街並み

1つ1つがキラキラと輝いていて

イルミネーションみたいで
とても美しく
しばらく見入ってしまった

彼はそんな私を見て
「気に入ってくれたみたいでよかった」
「悩み事があるときに1人で来る場所なんだ」

「まだ、誰とも来たことないんだ」
「でも、○○と一緒に来たいと思った」
「だから誘ったんだ」

そう彼は話してくれた

それから2人でベンチに座り
しばらく夜景を眺めた

その日から何度か一緒に行った

寒い日は手を繋ぎ
彼の上着で温もりを感じ

時にはギュッと抱きしめられドキドキしたりもした


……それから月日は流れ…


彼と絶縁してから早1年
彼はいま何をしているのだろうか

働いていた職場を辞め
どこに行ってしまったのだろうか

元気にしているのだろうか

今日もまたあの山に登っているのだろうか
あの綺麗な夜景を1人見ているのだろうか

夜景を見ると
しきりに彼を思い出し

また、あの夜景を彼と一緒に見たい
そう思ってしまう。



【夜景】

9/17/2024, 5:21:57 PM

【花畑】

小さい頃、家族でひまわり畑に行った
それはそれは大きくて私の身長をゆうに越していた

大きいひまわり
たくさんのミツバチ
快晴のおおぞら

視線の先には美味しそうに水を飲むお姉さん
とても美味しそうに上品に飲む人だった

滴る汗
白のワンピース
太陽光で光り輝くペットボトル
スラッとしたスタイル

あの女の人みたいになりたい
そう思った、ある真夏の日だった。

……

大人になった今でも
ひまわりを見るとあの頃の記憶を思い出す

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