9/21/2024, 2:17:58 PM
大事にしたい。
傷つけたくなんてないし、辛い思いもしてほしくない。
いっとう大切に、宝物のように扱わないと。
そう思っていたはずなのに。
か細い声を上げる君を見て、ふつふつと別の感情がわいてくる。
あぁ、そうだったのか。
宝石は砕けた後も美しい。
9/19/2024, 1:14:20 PM
君と出会ってからは、早く大人になりたい。
そう思うことのほうが多くなった。
早く大人になって、自立をして。
そうすればきっと、君との将来を誓い合えると思ったから。
そう思っていたはずなのに。
「しばらく、会えなくなるね」
まさか自分達の将来のために、君が海を越えてしまうなんて。
いや、君の夢のことを知っていたのだから、薄々分かってはいたけれど。それでも、やっぱり、寂しい気持ちは変わらない。
あぁ。
子供のままでいいから、ずっとこのまま君のそばにいられたらいいのに。今だけ、時間が止まってくれたら。
にこりと微笑む君がゲートの向こうで小さく手を振る姿を見つめながら、覚悟を決めきれない幼い僕はぎこちない笑顔を向けることしか出来なかった。