ー成長ー
「あんな先輩にはなりたくない」
そう言ってた君が今では、あんな先輩になっている
でも僕はちゃんと見ているよ
君が苦労していることも
君が頭を抱えて悩んでいることも
君が努力して上がっていることも
今では先輩の気持ちを理解していることも
それが愛だったってことも
その立場にならないと気づけないことって必ずある
後輩には見せない葛藤や焦り、不安
君は本当に頑張ってるよ
本当に頑張ってる
考えや思いが逆のことを言う時、
それはそれだけ人の気持ちを理解できるようになった証拠
成長してるよ
大丈夫
頑張りたいだけ頑張ればいいよ
僕がちゃんと見てるから
ー ー
寂しいね、寂しい
誰か隣に来てほしい
寂しいという感情を抱くということは
満たされていた時間があったからだ
愛や、人の温もりを知ってしまっているから
余計に寂しく感じる
声に出せば誰かに届くだろうか
誰か分かってくれる人がいるだろうか
同じ痛みを抱えている人と出会えるだろうか
その時は傷を癒しあえるだろうか
いつになったらこの孤独から抜け出せるだろう
ただただ寂しい
ー寂しいー
寂しいから誰かと一緒にいたい
寂しいから一人になりたくない
本音を言えば僕だってそうだ
なのに、今の僕は誰かと一緒にいると寂しいんだ
だって心と心が繋がっていないから
一緒にいればいるほど、本音がどこにもない
隣にいるのに隣にいない
そのほうがよっぽど寂しい
それが僕にはもう耐えられない
だから僕は一人になったんだ
ー私の愛ー
私には認知症の祖母がいる
私を見て一番最初に出てくる名前は姉の名前
よほど姉に会いたいんだと思う
一番初めにできた孫だから思い出も多いのかな
いつも姉を連れて来れなくてごめんね
だからせめて
姉の名前で呼ばれた時は姉になり
本当の名前で呼ばれた時は本当の私になる
本当の姿じゃないとしても
祖母が姉に会えた気分になれば私は嬉しく思う
だから今日も私は姉になる
ー言葉ー
その人だから言える言葉がある
同じ言葉でも込められている意味が全然違う
だから聞き逃したくないんだ
君が発する言葉を
嘘を重ねなくてもいい
本音を隠して周りに合わせなくてもいい
僕が君の言葉を理解できるように努力する
負担に思わないで
これは僕が好きでそうしたいだけだから
君は好きなように、一切偽らず言葉にして
君の心をもう閉じ込めないで