『空を見上げて心に浮かんだこと』
夕暮れ時の空の色。昼間は蒼いのにこの時間になると茜色になる。
空というおっきな布の端っこに誰かがマッチで火をつけたみたい。少しづつ炎は布のふわふわな部分に燃え広がって、やがて紫色やピンク色、さまざまな炎色反応をおこして、一瞬のうちに消えてしまう。
理科の実験で、この空の色を試せたらいいのに。
『私の当たり前』
わたしはあなたのあたりまえ。
あなたはわたしのあたりまえ。
日常はあたりまえの上になりたっている。
あたりまえは日常の下になりたっている。
あたりまえがあたりまえじゃなかったらわたしはどうなってしまうのだろう。あたりまえが崩れ落ちる瞬間なんてだれも求めていない。
ただ今の日常があたりまえであり続けてほしい。
わたしはあなたのあたりまえで居続けて、
あなたはわたしのあたりまえであり続けてほしい。
それが1番幸せなのだから。
『街の明かり』
夜、寝れない時。窓を開けて外を見る。寝れない時って孤独で夜という閉鎖空間に閉じ込められている気がするけど、窓を開けると近所のコンビニの照明、車のヘッドライト、たくさんの明かりが飛び込んできて、この世界に居るのが私だけじゃなくて、ちゃんとみんなが存在していることを確かめられる。それに気付くとなんだか眠たくなってきて、いつしか「孤独」なんて気持ちは夜空に吸い込まれて行った。
『星空』
「星空は田舎に行かないと見えない。」普通は皆そう言う。でも、まっくらで静かな場所に行かないとキレイさに気付けないなんて自分の目がバカみたいでいやだから私は意地でも星を探す。コンビニやら、信号機やら、電光掲示板やら、東京の街の中には光が溢れている。ルクスで言うとそちらの方が明るい気もするが、そんな人工的な光よりも暗闇の中からようやく見つけ出した一番星の方があかるくて、物理的なだけじゃなくて私の心の闇までをも照らしてくれる気がする。光はただあるだけじゃ意味がなくて、自分から探さなきゃいけないんだなあって。そう思った。