このお題で一応書いてはみたものの
納得いく出来には至らず
結局消してしまうことにする
消したポエムは頭の中に
誰にも言えない秘密となった
【誰にも言わない小さな秘密】
完全な匿名なんだから気にせず投稿しちゃえばいいのにね。見栄というか変な美意識が働くのがとても不思議。こういうのを自意識過剰と言うのだろうか。
壁はただ白く 小さな窓
あるのはそれだけ
壁を飾る絵画もないし
おしゃれな家具も
ぬいぐるみも何もない
窓から差す月明かりが
冷たい床に影を差す
この檻の中から見える世界は
なんと美しいことだろう
窓を打ち付ける雨音
雷鳴が近づき
やがて虹に変わる
夜には満点の星空が語りかけ
月明かりが優しく見守ってくれる
ここには何でもある
外から見たら小さな箱だけど
不思議と外に出たいと思わない
外に出たとたんに
夢は覚める 知ってる
手を伸ばして透明な壁をなでながら
今日も小鳥の囀りを聴く
わたしはまだ此処にいる
いつか閉ざされた心が解放される
その日まで
【狭い部屋】
あの手は絶対に離してはいけなかったのだ
今にして思う
分岐した未来のことを
消えてしまった可能性
ため息とともに受け流す
結局はこれで良かったのだ
わたしは誰かを幸せにできるタイプではないし
近づくほどに傷つけてしまう
悲しいかな、それがわたしの性だから
生き方を変えられるような可愛げがあるなら
まだ私の隣にあなたはいただろう
これでいい
手を離したのは私のあい
あなたがくれたこの痛みとともに
せめて明日は笑っていよう
【失恋】
みんなが本音で言い合える世の中について思いを馳せる。喧嘩が絶えず、気に入らない相手と殴りあいとかしたりして。でもそいつとお酒を飲んで朝まで語り明かしたら次の日には冗談を言い合って大口開けて笑いあえる。
そんな世界。
時々、昭和の時代に創られた時代劇をみることがある。
令和の時代を生きる私からみると所謂エログロナンセンスだけど今のドラマよりもずっと面白い。
江戸の町の埃っぽさや薄汚れた俳優が着ている垢じみて日に焼けた擦りきれた着物。
主人公もゲスだったりだらしなかったり自己中心的だけど、情がある。
冒頭の文章はそんな時代を少しだけ羨ましく思って書いたものだ。
痣だらけで傷だらけで間違って転んでばかりだけど、生きている人に見える。スクリーンの中の人なのに。所詮俳優が演技しているだけなのに。
コンプライアンスに縛られた今の社会は、傷つく人が最小限になるように、もっと言うと傷つく人がいない世界を目指しているのだろう。少なくとも建前上は。
思ったことをそのまま口に出すと傷つけてしまうかもしれないから、いったん考えてから話しましょう。思い遣りは大事です。
…素晴らしいことだと思う。
誰だって痛いのは嫌だ。傷つくはもっと嫌だ。泣きたくない。
だから今の時代に生きられて幸せね。
なのに、何でだろう。
鏡にうつる私の顔が生きているように見えないのは。
痛みを感じずにして生きているっていえるのかな。
正直に生きているはずなのにどうして私は死んでいるんだろう。
ワタシハイマ、シアワセデス
【正直】
雨の檻に閉じ込められる
優しくやわらかで暖かい
その檻を抜けたら
夏が来る
もうすぐ夏がくる!
雨の中歓喜する草花のこえ
少しだけ思う
あの植物とともに
わたしもしなやかに延びることができれば
今はまだ優しい雨の檻の中で
疲れた身体をやすめよう
ここではなにも考える必要が無いのだから
【梅雨】
(雑記)
難しいお題がつづいてる
今日も無理やり創ってたから不完全燃焼
最近ずっとそう
みんなすごいなぁって思いながら
万華鏡を回すようにくるくる
みんなの投稿を眺めてる
イメージの奔流に流されながら
私に似た人をみつけたり
素朴な短文にほほえんだり
意外な落ちのある超大作に息をのんだり
本当にすごいです
人の数だけ物語があって生活があって人生が…。
その片鱗を毎日こうして読ませていただく
なんと贅沢なことだろう
最近は書くよりも読むほうが楽しく
皆が描く世界を今日も覗きにいく
寝る前のひととき贅沢な時間
この冒険がだいすきなのです
ありがとう