7/30/2024, 2:27:29 PM
カラン コロン、と。
それは僕の手の中で、転がる度に音を立てていた。
正確には、透き通る水色の瓶の中で。
「まるで、あなたの瞳みたい。」
いつかの君が言っていた。
そうだろうか?
僕には分からなかったが、君が言うのなら、そうなのかもしれない。
夕日に、かざしてみた。
それはキラキラと輝きを増している。
うん。やっぱり、僕の目がこんなに澄んでいるとは思えない。
僕は、瓶を口に運び、ぐいっと中身を飲み干した。
「あっま。」
#澄んだ瞳
7/28/2024, 11:35:23 AM
本当は、こんなはずじゃなかった。
どうして、こんなところに来てしまったのか。
――死ぬのは、いやだなあ。
私の背中を 一筋、つーっと汗が伝った。
まあ、でも。
こうなってしまったら、もう仕方がない。
私は諦めて、暗い空を見上げた。
その瞬間。
ドンッ、と大きな音が一つ。
私の全身は震え、その場に座り込んだ。
#お祭り