あすかお

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12/23/2024, 12:53:15 AM

でこぼこの外面とはうってかわり
2つに割れば清々しい香り
ミカンほどは甘くなく
スダチほどは酸っぱくなく
お菓子にもおかずにも
ひと絞りで鼻に舌に爽やかに
ひとかけの皮で見た目華やかに

サウイフモノニ
ワタシハナリタイ
            【柚子の香り】

12/21/2024, 8:52:53 PM

昼も夜も
見上げると
圧倒的スケールで
静かに慰めてくれる
               【大空】

12/17/2024, 11:49:10 AM

今日は義母の面会で
記憶の保てない彼女の
職員さんに対する
とりとめのない愚痴を
小一時間傾聴していたわけですが
客観的に見るとそれは誤解
と言う案件も多いけど
彼女の中では真実なわけで
いつもはそれを話す相手もいないわけで
話すうちに顔に色が戻ってくるのを
隣に座って聴いていて
吐き出すことって大事だなと思ったけど
全開なマイナスオーラにやられて
だいぶ疲れたー
ので私もここで吐き出しておく
という【とりとめのない話】



12/16/2024, 12:50:36 PM

君さえいなければ
私は大空を自由に駆けめぐる
そして子馬のたてがみをなで
彼女の流した涙も
そっと乾かしてあげられる
君さえいなければ…

でもいいよ
君と一緒なら
今夜彼女は温かいミルクを飲んで
早めに夢を見るだろう

そして彼女が爽やかな朝を迎えたら
私たちは共に静かに消えているだろう

「邪」へ    
            「風」より

               【風邪】




明るい灰色の空から
スローモーションのように
ひらひら降りて来るかけら達

裸の枝も落ち葉の地面も
明るい白を纏い
積もるほどに音も吸い込んで
ただ静かなモノトーンの景色に変わる

色と音が絞られた分
心は内側に向かい
なんだか私は哲学的になるのだ

             【雪を待つ】

12/13/2024, 12:06:50 PM

敵の飛行機から撃たれながら
じいちゃんは命尽きる瞬間に
遠く離れたところで帰りを待つ
ばあちゃんと4人の子どものことを
心に浮かべたのだろうか

紙1枚の知らせになって
じいちゃんが帰ってきたあと
女手ひとつで
子ども4人育てたばあちゃん
その心には
じいちゃんの分までという
支えがあったんだろう

子どもは皆結婚し、孫が生まれ
ひ孫が生まれ、玄孫が生まれ
超長寿を全うしたばあちゃん

時間と空間と生死を越えて
二人の心は寄り添っていたのかな

              【心と心】

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