衝動的に飛び出してやってきた場所は
見ず知らずの街
顔も名前も知らない人々
お金くらいは持ってくればよかったかな
帰り道も分からない
声をかけてくれる人もいない
でもそんなの苦じゃなかった
誰も干渉してくれない
見向きもしてくれない
それがただただ心地よかった
私を一人にしてくれた
今までとは違う新鮮な空気
酸素ってこんなに美味しかったっけ
ゆっくり目を瞑る
もうちょっとだけここにいさせて
あと少しだけ
あとちょっとでいいから
もうあんな地獄には戻りたくないから
原因とか理由とかそんなのどうでもいいんだけど
私のただの自己満なんだけど
また笑いあってくれれば
ただ君だけが笑顔でいてくれれば...って
ずっと願ってるだけのこと。
初めは乗るのに緊張した電車でも
数年経てば慣れていくように
この風景が見慣れてくる頃には
今よりもっと大人になれているのかな
一番最初に仲良くなった
きっかけは初めの自己紹介だった
内気な僕に親しく話しかけてくれて
君と僕はすぐに仲良くなった
その子は嫌いな野菜があるんだって
その子は好きなキャラクターがいるんだって
その子は友達が沢山いるんだって
知れば知るほど興味が湧いた
だけど慣れていけば自然と友達ができて
君よりも他の人と話す方が多くなった
君にも親友はいたし僕にだっていたんだ
でもあとから思い返してみれば
一番自然体で話せて
一番一緒にいて楽しかった
…かもなぁ。
知ってる?僕、ジェラってるんだよ。
死語かな、でも君が教えてくれたんだから使うね。
記憶
嬉しかったこととか楽しかったこととか
そんなものがふと思い出せる
過去の体験に浸れることも出来る
でも
悲しかったこと、辛かったこと、思い出したく無いもの、ましてや黒歴史なんて
突然フラッシュバックされるんだから
記憶って好きになれそうで好きになれない
嫌な気持ち全部記憶されなきゃいいのに
やっぱり世界って残酷だ