漏弱さに飢えた獣が
医師の仮面を付けて
シリンジ片手に笑ってる
「いい子ですね」
「大丈夫ですよ」
好きな飼い主は
守銭奴か
はたまた金の亡者か
餌やり機
知識を暴力として使う
専門家
情弱さに共感めいた
経営理念
こちとら
あいにく物分りの悪い
馬鹿だからな
それでも馬鹿は馬鹿なりに
預かる命のデータを日々記録
目の輝きと毛並みもチェック
言葉がなくても声でわかる
親馬鹿けっこう
大いにけっこう
冥利に尽きる
己の無知を恥じることなく
質問したまで
おやおや
論理破綻で牙を剥きだした
「牙に豆腐」は
刺さらんよ
言質と証拠は掬っておいた
いつでもおいで
怖くないから
さぁ、おいで
今の君は医師なのか?
#156「君は今」
目覚めた朝、強炭酸水を一口飲む。窓に雨粒。まだ眠い。「春眠暁を覚えず」と独り言。一昨日、春一番が吹いたらしい。ここから三寒四温まっしぐら。今日は雨降り。春雨か。窓辺の猫は念入りな毛繕い。自律的な生き物と共に暮らすことは、自律なのか?他律なのか?と、思考を巡らせながら、キャットフードと水を与える。皿の音で猫が足元に擦り寄る。お互い様か。なら、良し。湯沸かしケトルに水を注ぐ。珈琲は決まってドリップ。珈琲豆のこだわりはとうに薄れた。そこそこでいい。それでもたまに「うまい!」と感じる時がある。不思議だ。その逆も然り。それがドリップの良さであり、バロメーター。私による私のための「本日のコーヒー」は気分しだい。コスパ良し。降水確率90%で巣ごもり確定。そういえば「春雨スープ」を買い置きしていたことを思い出す。猫が砂かく音がした。
#155「物憂げな空」
ちっとも怖くなんかない
いいかげんな言葉借り
さえぎられる
なじられる
いいかげんな言葉狩り
ののしられても
ちっとも怖くなんかない
#154「小さな命」
愛されていてください
私から
あなたに差し出せるものは
すべて愛しかありません
あなたからの見返りは
そもそも
求めていませんよ
どうか
どうか
愛され続けていてください
できれば
覚えていてくれると
この上なく幸せです
にゃ
真似をしてみました
似ていませんね
あなたとの日常は
すべて
愛しています
#153「Love You」
青い靴下を履き
日傘の影で
道を開く
虚栄だ
誇示だ
傲慢だ
所詮
熱砂に爆ぜた
礫
青い靴下を履き
踏むは荒野
嫋やに
強かに
媚びることなく
「元始」
青い靴下を履き
踏み均す
青天の下
血潮を燃やす
#152「太陽のような」