学生の頃から
作文や読書感想文は得意だったのに
日記は嫌いだった
社会人になってから
日報を書くのは嫌じゃなかった
でも、日記を書くのは相変わらず
嫌いだった
今日の私も日記を書くのが嫌いです
ついでに予定を埋めていくのも嫌いです
#59 「私の日記帳」
キミと日々ほんの少し
文章でやり取りすると
まるで鏡の前にいるかのよう
心と心を向かい合わせて
照らし合わせている
そんな気持ちになる
今日のキミは元気ですか?
何か変わったことはありませんか?
嫌なことはないですか?
楽しく過ごせていますか?
好きなものは増えましたか?
ほんの少しずつの
言葉のやり取りだけど
優しくて心地好い世界の共有
希望の確認
楽しくて
うれしいね
そして今度
会った時は隣にいてね
歩きながら
お茶しながら
たくさん話そう
笑い合おう
#58「向かい合わせ」
今日午前9:30を過ぎた頃
突然、玄関からピンポンと音がする
土曜日の?
午前中に?
訪問者の予定?
あるはずがない
恐る恐るドアスコープを覗くと
(インターフォンカメラ付きではないので)
見知らぬおじいちゃん
大きなリュックを背負った
半ば疲れた顔したおじいちゃん
悪いが用心のため
すぐにドアを開けずに「はーい」と返答したが
すかさずまたピンポン
もう一度「はーい」とさっきより大きな声で返答するも
すかさずピンポン
これでは埒が明かないと判断して
仕方なくドアを開ける
はぁはぁ……と疲れた息を漏らして
おじいちゃん
「自転車が壊れてしもうて直して欲しいん」
ああ、ああ、それは無理だよ
おじいちゃん
下の階の自転車屋さんのビルに住んでるだけで
私、自転車屋さんじゃないのよ
「私はお店の関係者じゃなくてですねぇ。10時開店なので、それまでお待ちいただくしかないかと……」
申し訳ないがそう答えるしかない
「ふはぁぁぁー」
ものすごく深いため息が聞こえる
あと30分弱で開店時間なんだけど
おじいちゃんには
30分はとてつもなく長く感じたろうな
そう思うとやるせなかったが仕方ない
自転車直してもらえてるといいね
そして、これからも安全運転でよろしくね
最後に一つだけ
返答なしの連続ピンポンはとても怖かったよ
#57「やるせない気持ち」
生まれてから今まで
私にとって海は
身近なものではなくて
むしろ
わざわざ出かける場所だった
これまでに比べたら
ずいぶんと身近に感じる場所に住むことになった
偶然は必然かのような
急な転居で
ほんの数ヶ月前には
思いもよらなかった
海っていいよね!
海が好き!みたいな
特別的な思いも無かったし
海水浴はかなり苦手な私
でもね
このお題のおかげで
「そうだ、海へ行こう」
これができるんだと思うと
なんか
ちょっといいよね
海にはずいぶん長く行ってなかったし
涼しくなったら出かけてみよう
#56「海へ」
「あなたのために言ってる」
って言う人は
本当に相手を心配している訳ではなくて
自分の都合のために誰かを支配したい人
相手への配慮ができていない地点で
はっきり言って迷惑なんだよ
頼まれてもいない
何かを言わないと
あなたの存在意義が確認できない?
そういう人って
ちょっと弱ってる人に対して
やたらとアンテナ張ってて
「大丈夫?あなたのために言うけど」
みたいな話し方するんだよね
その内容で本当に助かったことなんて
私、一つも無いよ
当たり前すぎて
わざわざ言わないけどさ
私、あなたじゃないし
誰かのために時間使うくらいなら
もっと自分と向き合って
自分のために何かしてあげたら?
#55「裏返し」