愛言葉はあなたの名前
愛言葉
あなたが
笑ったらつられて笑う
泣いていたら悲しくなる
怒ったら負けずに怒る
あなたの声が私の重力を軽くする
寂しい時には寄り添って
ただ相槌を打つだけで軽くなる
あなたがわたしを救うから
わたしもあなたを救いたい
そういうことだ
つまりは友達
あなたの名を呼ぶほど離れがたくなる関係に名前を付けて。
一緒に過ごすだけで心が軽くなる、たとえ人間ではなくてもそれは友達だと呼んでいます。私だけがそう思っていたとしてもずっとあなたに救われ続けている証として、その関係に一方的に友達と名付けるのです。
友達
執着だけで息をする
味のないガムを噛み続けるような日々と
くだらなさが競争する街に頭痛がする
我慢ならなくなって不潔ばかりを嫌っている
明日の味を知るにはどう生きれば良いか
今日までを許すにはどうすれば良いのか
自分の吐いた唾も飲めないような口先ばかりで
どうにも動けなくなってしまったみたいだ
置いていかれる
心だけが前に進めないまま
置いていかれる
私が好きだった私に
ただ、置いて行かないでほしかっただけだ
自分自身のことがなんにもわからないなんて
そんなこと考えたことも無かったんだよなって。
私の心だけを置いて時間は進んでいってしまうので、もう何がなんだか分からないまま命を浪費している気がします。無能感に苛まれる前に新しい事で私を上塗りしていかないと空っぽになってしまいそうな位で、成し遂げるには短い人生の殆どを過去に縋り付いていないと上手く生きられない私を体は置いて行くのです。
行かないで
あなたにいつか会うところ
虹の向こう、煙突よりずっと上の方
小鳥よりも高く飛んで会いにいく
翼の生えるまで花の降る場所で
青空より雨が恋しい
どこまでも続く青い空から あなたに触れた雨が落ちてくる
オズの魔法使の歌が好きです。
天に昇る時にみんな虹の橋を渡り、そして昇った後は思い出される度に花が降るのだとか。とても素敵だと思いますが、叶うなら遠くから花を贈るのでなく、虹の向こうまで鳥になって会いに行けたらなと思います。でも私は鳥にはなれないので、仕方なく自身に言い聞かせています。あなたに触れた雨が降りてきて私に触れているのだと。青空も雨も大好きです。
どこまでも続く青い空
心の乖離に北風が吹く
羽化する頃にはきっと春
衣替えたらすぐ出会えるかしら
エメラルド色の柔らかな心をどうか見せて。
今すぐに助けてほしいのに不器用なあなたは「大丈夫」って笑うだろうから、衣替えのたびに思い出してほしいんです。
逃げていいし殻にこもったっていいよ。だから何も言わないまま溶けてしまわないで、どうしようもなく一人な時はそばにいさせて。そしたら同じ蛹で眠りについて、また春が来たら一緒に笑ってくださいね。あなたが与えてくれた温もりで、私も春が来たことに気がつけますから。
衣替え