あなたの目を通して見たら
きっと世界はずっと綺麗に見える
小さな小さな体の命はわたしには短い
象や亀から見たわたしはもっと短い
違う瞳の同じ景色で違う色の同じ世界
くらやみを緑色に反射する瞳に映る
あなたから見たわたしは何色
茶色を誇らしげに寝転ぶあなたは
あなたから見たらきっと緑色
空駆ける黒纏うあなたの余韻すら黒い
わたしから見たあなたは虹の色
見たことないもの見てみたい
降り注ぐ光すらきっと色付いて
もっとずっと好きになれるから
赤い顔も青い顔も
白い肌も黒い肌も
緑の羽も茶の毛も
ぜんぶが違う色の同じ色
見えるところと見えないところ
赤と緑と青の真ん中にあるところ
あなたの目を通して見たらきっと綺麗
Red,Green,Blue
わたしたち言葉で分かり合えるけれど
おんなじにはなれない
同じことばかり求めては違いを見ていた
わたしたちは蟻
わたしたちは羊
わたしたちは空を飛ぶ鯨
一本角の野獣、煙を吐く貝、回る惑星
わからなさを愛していたらいつかは愛せる気がする
群れていたいのは本能
揺れていたいのも本望
ひとりじゃないと苦しいけど一人では生きられない
分かりたいのは愛したいから
あなたもわたしも愛したいから
仲間になれなくて嘆いていたのは
まだわたしたち何も知らないから。
ゆれるゆれる羊雲、射抜く光に何が見えたか
仲間になれなくて
流れてく星のそばで輝いている
月のようなあなたが輝いている
零れ落ちた私たちみんな宇宙のこども
同じ星屑から生まれた空の光よ
星を追いかけて
月を追いかけて
夜を追いかけて
同じように巡るわたしたち
同じいのちのこどもたち
星を追いかけて
貫く閃光が心を焼いた
光輝け、暗闇で
あなたの闇の中でただ微笑みだけが全てで
光輝け、暗闇で
合わないのかあえて合わせないのか
あなたの美しい両目に正しさを見た
無垢なすべてを穢してしまいたくなる
私以外を映すそこに正しさを
すれ違う瞳
あなたが正解と言うなら正解にしてしまおうよ
すれ違う瞳