愛してる
やさしい嘘
研究が思う通りに進まないとき
あの人と小さな口喧嘩をしたとき
この頭の弱さを痛感したとき
私はいつも、ぎゅ、と目をつむる。
目の前のリアルをこれ以上体内に侵入させない
ためであるけれど
現状のうつうつとした気持ちをリセットしたい
という密かな願掛けも込もってる
金曜日。
今週もよく生きました。
瞳をとじて
もう社会人の君だから
欲しいものは大抵自分で買えるでしょ
だから君の好きなモンブランを持っていっても
それほど喜びはしないのかな
いつも冷静だからこそ
時折見せる、鳩が豆鉄砲をくらったような表情も
慌てたように口を押さえて視線を外す様子も
やっぱりすごく可愛いし、
スターマインのように弾ける笑い声は
なんだかこっちまで嬉しい気分にさせてくれる
ああ、だめだな
大好きが過ぎる
久しぶりに会う今日も君の色んな顔が見たいから、
何を渡そうか、かれこれ1時間も悩んじゃってる
学生の身分じゃ大したものは用意できないけど
君の胸を射抜く最適解をプレゼントするから
楽しみにしてて
あなたへの贈り物
コンパスによれば、東は向こう。
丁度、揃いの制服と揃いのローファーがぞろぞろと行進していく方角。
彼らについて行けば間違いない。
なんて、誰が言った?
その「間違い」は誰が決めた?
今すぐ回れ右して
幻の生命体を見つけに深海へ潜ったっていいし、
火星の謎を解くためにこの曇天を突き抜けたっていい。
笑かしたい子がいるというただそれだけの理由で
朝日に背を向けてもいいんだ。
「違う」ことを恐れるな。
君が君であり続ける勇気を、その胸に。
明日に向かって歩く、でも
布団にくるまってPinterestに時間を捧げた
今日も、
ワイシャツにケチャップをこぼした昨日も、
パンを爆食いした1週間前も、
するつもりのなかった告白をした1ヶ月前も、
全部アディダスのネズミ色リュックに詰めていく。
バイト先を水浸しにした1年前も、
教習所で運転が下手すぎた3年前も、
確実に受かるランクの大学に逃げた5年前も、
「好き」の恥ずかしさを受け入れられなかった
8年前も、
すべてが私を形成していて
親の期待に沿って入部した10年前も.
自らの本心も見失った14年前も、
皆に溶け込む術を身に着けた16年前も、
無駄なものは1つもなかったはずなんだ。
私はそれを証明したいから
パンパンに膨らんだリュックを背負って、歩く。
東に向かって、歩く。