いつどこに生まれ変わるかわからない。
それでもこうして、同じ時代同じ場所に生まれた僕ら。貴女と巡り会うことは、僕にとっては前世から決まっていた当たり前の事実。
貴女の盾となり致命傷を負い死の瀬戸際の僕に、貴女が涙を流しながら最後の口吻をして言った言葉、今の貴女にも必ず思い出させてみせる。
お題「私の当たり前」
今日は都内で手ぶらでキャンプ体験ができる場所にきた。宿泊もできる。
僕とヒカルはどちらもほぼ初心者でキャンプギアもゼロから揃えなければならないことが判明。
実際体験して、何が必要か確かめてみようということになった。道具一式が高価すぎたら、手ぶらでもOKのとこがあるらしいし。それでもキャンプは難しいとなれば、夏期休暇の予定も変更有という条件も足された上での予行演習みたいなものだ。
ネットでも調べてはいたけど、僕は見るのとやるのでは大違い。ヒカルがとても器用でホントはプロキャンパー?って聞いたくらいだ。
僕は悪戦苦闘しながらもヒカルとのキャンプ予行演習を楽しんだ。
夜、テントから2人で見上げた都会の空は星が少なかった。「街明かりが強いから仕方ないよ。光が強くて多くて宇宙ステーションからも東京ってわかるらしいから。」とヒカルが言った。
それなら、山の方で星が綺麗に見えるところがいい。そういうところにも手ぶらキャンプ場はあるだろうか。それに僕も、もう少しうまくテント張りができるように動画サイトで勉強しよう。ヒカルに良いところ見せたい、ただその一心。
灯りを消したテントの中で、ヒカルにキスをしながら僕はそんなことを考えていた。
お題「街の明かり」
⚠️warning
念のため申し上げます。
七夕をロマンチックに思ってる方は今回の私の投稿は読まない方がよろしいかと存じます。
七夕と言えば織り姫牽牛。子供の頃は好きあってる2人が引き裂かれて、可哀相なお話だと思ってた。
大人になって、「色狂いになって仕事の責任を果たさなくなり、天帝に激怒された挙げ句、今度は会えないからモチベ上がんないとか言って、やはり仕事せず、次は泣きおとしにかかり、仕方なしに天帝のお情けで年1回会わせてもらえるようになって、じゃあ仕事します。」というダメな大人の話だと知り、思い出すたび子供心をバカにされた感じがして、こちらが激怒したいわと思う。子供には聞かせられない内容を省略したら、すてきな悲恋のお話が出来上がったという事例でした。
でも七夕祭りの笹飾りや短冊に罪はないので、風情があって良いなと思います。(精一杯のフォローのつもり)
お題「七夕」
私が小学校の4年生の時の話だ。
私は早生まれのせいか、なかなか背も伸びず、クラスメイトより一回り体も小さいまま、何事もできるようになるのが遅かった。それでいじめとは言わないが、からかいの対象になっていた。
そんなある日、アカネちゃんが私を庇ってくれた。
からかっていた子がアカネちゃんに「その子の味方するの?」と聞いた。するとアカネちゃんは「私のお友達は私が決めるの。誰とお話ししたいかも私が決めるの。あんたじゃない。」と迷い無く言った。
からかっていた子も、それ以上に私がビックリして、教室の中が静まりかえった。
友達を自分が「選ぶ」なんて考えもしなかった。
彼女が自分と同じ10才とは思えない衝撃の出来事だった。
その後、高校進学を期に別の進路となったものの、社会人になった今も連絡を取り合う友となった。私は一方的に親友だと思っているのだが、彼女はどう思っているのかは問題ではない。
私が私の中で、アカネちゃんを大切な友だちと決めたのだから。
お題「友だちの思い出」
On my day off
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愛し合ったベッドの中。
「君の背中のホクロって星座みたい。」
「え?背中のホクロ?自分じゃ見えないし。」
「ここからスタートして。」と、僕はヒカルの背のいくつかのホクロを指でたどる。
「あっ」ヒカルから悩ましい声が出た。
「ここ弱い?」指で同じあたりを撫でる。
「く、くすぐったい。」
「くすぐったいだけ?」ぼくは同じところにキスをした。
「あぁ」声をこらえようとして、かわり出された吐息が僕を刺激する。ヤバい。僕の方のスイッチがまた入ってしまいそうだ。
「キャンプ楽しみだな。星空が見えたらさ、2人だけの星座探ししたいな。」僕がそう言うとヒカルはこちらを向いてコクリと頷いた。
お題「星空」