〈お題:ココロ〉
最近、そう、最近の心は「悪路を転がるおむすびのようだ」と表現できる。
すり減って汚れ、地に落ちてしまった。
かつては頂くのに何の躊躇いもないような、不格好ながらも満足できるココロだった。
今思えば…という注釈が必要だったかな。
心の有り様に自分自身の弱さに、複雑ながらも単調な感情に、下手な繕いに、蓄積する不甲斐なさに、少し疲れた。
けれど、私は思うのだ。
「また話がしたい」と、そう思うのだ。
お勧めされた曲を聴くたびに、心が弾む。
同じ話題で盛り上がれることに喜びを感じていた。それこそが…なんて、そんな願いも届かないかもしれないね。
共に共有した喜びが、その心が、今や褪せてしまっているかもしれないと、そんな不安を抱いている。どうか、元気でありますように。
心ばかりですが、どうか最後に一つ。
「これからもよろしく!」
〈お題:星に願って〉
ある時から一つの星が目に付くようになった。
赤い星だ。見上げるほど視線を上げなくても少し空に目をやれば、そこにポツンと赤く光っている星がある。
名前も知らないその星の輝きに少しばかり運命を感じていた。何故なら、もう少し目線を上に向ければ天の川や流星、果ては星座の数々が鎮座しているからである。その下で、件の見劣りする星がポツンと輝いている。
いつしか世界は星の輝きになど興味を失って、星をジッと見つめる人は減ってしまった。
流れ星に想いを馳せる人も減り、“ロマンチスト”でさえ、星を眺めることをやめている。
忙しさの中にもあの日と変わらず、悠然と空を照らす星々にいつかまた感動できる日が来ますように。
〈お題:透明〉
後で書く!
〈お題:遠く…〉
近い将来。自分がどうなっているのか分からない。恐怖や不安といった安易な感情で未来から目を逸らすこともできる。遥か遠方でどんな事が繰り広げられているのか、直視せずにいることもできる。先々のことから目を背けている。
なんとも悲しいことだ。
未来への期待を失っている。
疾病利得を望むまでに落ちぶれている。
将来の不安を軽減するためにと2人で話しあって貯金額を決めていた。
知り合いはついに目標に達したが、その日から堕落した。金遣いが荒くなり、楽観を極めた。
遠く…未来の不安を取り除くための貯金が娯楽に、快楽に、悦楽に…過去に消えていく。
「ふはは」と笑う彼が目に映る。
貯蓄した安心を暴食し、不安を避けた。
「あぁああ」と顔が歪むのを見た。
不安を拒食し、積み上げてしまった。目に見える安心は食い散らかし、ついには腐敗した。
食い散らかされて腐敗した安心は彼の気を荒立てる。目を背けても腐敗臭が鼻を刺激する。彼が避けてきた不安が、未来から差す光を遮った。
チリも積もればナントやら。
未来への道が開けていたのに、怠惰の代償か、今が遠い。山積みの不安を避け、今を右往左往することになる。悩み苦しみ、葛藤し、過ちを知って、初めて未来が見えてくる。
そんな人生を楽観的に作り上げてしまう。
自分の歩む道を望まぬ形に整備して、他者の助言を"嫌味"と捉えて騒ぎ立てる。
聞き手ながら相手の視点に立つことをしない人によく多い。聞き手としてまだ未熟。
未熟なうちは毒を含んでいることが多い。
植物にしたって、人にしたって。
未熟が売れない理由は此処にある。
完熟までいかなくとも、アク抜きくらいは必要だろう。
遠い未来、自分の姿を想像できない。
そんな未来が不安で怖いからと安易な感情で目を逸らしてしまわぬように、明日くらいから見つめてみよう。それが難しいなら、今日を。
「後1時間後の自分が何をしているか」予定を立ててみて、1時間後実際の行動との差を実感してみるのがいいかもしれない。
もしかしたら、「つらい、つらい、もうダメだ」と嘆いている割には、堕落した1時間を悠々自適に過ごしていることに気が付けるかもしれない。
人生は1時間の積み重ねで出来ている。
君の過ごしたその1時間は、紛れもなくアナタの人生である。遠い未来も1時間後の積み重ねの先にある。
それはかつて「変わり映えしないよ…退屈な日常だもん」と薄ら笑いを浮かべていた君の歴史が証明している。途方もない1時間後の積み重ねの結果が、今の君を構成している。
君が過ごした1時間は、過去の自分が常々抱いていた不安の正体なんだ。
恐ろしい未来がどんなものか君は「よくわからない」というけれど、君が遠い…1時間後に抱いている不安が、実は今から過ごす自堕落な1時間の事だとは気が付かない。
だから足元に転がっている過去から送られてきた不安を見て、「今感じている不安が溢れ出た」と勘違いしてしまうんだ。
君はまだ遠い未来の話をするけれど、…話すべきは「後1時間後の自分が何をすべきか」だと、吾輩はそう思う。
〈お題:誰も知らない秘密〉
この場を借りて、暴露してしまおう。
「僕は本を買って読むけれど、本棚はとても乱雑で時間が蓄積しているのが一目見てわかる」
知人は最初、本棚を見てとても驚く。
「もっと綺麗だと思ってた」…と。
本に敬意がないのか、…言い訳になると思っていたから隠そうと…今夜は隠し事は無しにしよう。そう、本棚は一時期とても綺麗に整頓していたんだ。あいうえお順で、その表がわかるように立て札まで立てて。
そうしているうちに、「本を読む」ことから「本を集める事」に目的が変わってしまった。
だから、あえて本を乱雑に置いてみた。
…すると「本への体裁」が無くなった。
元々古本屋が好きだったことも思い出した。
「誰も知らない秘密…?」
そう君が疑問に思うのも仕方がない。
だから、今から暴露します。
ふ、とした時に誰かに勧めた本を僕は覚えていないことが多いんだ。
一応全部読んではいるんだけれど…流し読みになっていた時期があまりにも長すぎた。