遠くの空へ×快晴
放課後
私はいつも通りこっそり鍵をとって屋上にいった
そしたら、いつもと見慣れない顔の少年が手すりにつかまって夜空を見ていた
私は、そのまま静かにその少年の隣で夜空を見上げた
少し経つと、少年はこう言った。
空ってさ、綺麗だよね。…ここに来たってことは、君もそう思うの?
私は、そのまま
そうです。いつも放課後屋上で空を見上げるのが唯一の楽しみで…
懐かし。僕も、よく放課後屋上に来てたな。
そう…なんですね。
うん。
…遠くの空へ消えてしまいたい
とか思った
え、?
、なんでもない笑
ほら、もう暗いし、帰ったほうがいんじゃ?笑
あっ、ほんとだ!じゃ、じゃあ失礼します、!!
ん、ばいばい。
そして私は次の日また屋上に来たけれど、昨日の少年は居なかった。
そして、ふと思ったのだ
どうして鍵を使わずに少年は屋上に来れたのか
と。
(知ってる方は知ってる1つ前の作品の星宮くんです!裏話的な…?笑
時間があれば最後まで見てってください-`🙌🏻´-✨)
♯言葉にできない
おーい星宮〜
星宮「ん?」
うわっ、お前また1人でクソ陰キャかましてるやんけww
星宮「え、べ、別に本読んでただけだしっ?」
星宮「…それで、なんかあった?」
あーそうそう。お前さ、好きな季節とかってあんの?
星宮「え、急にどうしたの?」
はー?お前聞いてないのー?
なんかー、俺ら新しく5年生になったやん?だから自己紹介で好きな季節言わなきゃいけねぇらしーぜ
今回の担任なんか不思議な人だよなー
星宮「えぇ、、季節と何が関係あるんだろう…」
それなーー。まっ、でもムズいお題じゃなくて良かったわ
<多瀬ー(たせ)、あんた早く提出物出して!
多瀬「あっ、わりぃ俺ちょっと行ってくるわ」
星宮「あっ、うん」
多瀬「じゃーなクソ陰キャくんっww」
そう。僕はこの通り存在感の薄いハイパー陰キャだ
さっきの人は多瀬(たせ)。仲良いのかは分かんないけど、前から話しかけてくるようになったんだよねー。
もうすぐ4時間目も終わり。
昼休み、また声掛けられるんだろうなー。
キーンコーンカーンコーン
〜昼休み〜
とんとん
星宮「んっ?誰?」
多瀬「にひっ。よっ!」
星宮「あ、なんだ多瀬か…」
多瀬「お前昼休みも本読んでるつもり?w中休みも読んでたじゃんww」
星宮「…まぁ、読書は普通に趣味で読んでるだけだよ」
多瀬「へー。そっかー。でさ、お前、好きな季節教えろよー朝聞きそびれたし」
星宮「えー…まぁ、」
多瀬「まぁ?」
星宮「その時になれば分かるよ!笑」
多瀬「えーつまんなぁぁー」
星宮「あ、えっと、多瀬の好きな季節は?」
多瀬「あー、俺?俺も秘密(ニコッ」
星宮「えー?多瀬も秘密ー?笑」
多瀬「まぁまぁ!そんなことでこの話は終わりー」
星宮「多瀬自分から言い出したんじゃん笑笑」
多瀬「うるせーよ笑」
〜5年生の後半〜
星宮「…た、多瀬」
多瀬「おー星宮じゃん。どした」
星宮「あの…え、えっとー、もう…5年生終わるね」
多瀬「え、、ああ。それがどした?」
星宮「え、いや、多瀬とクラス同じになったら嬉しいなーって?」
多瀬「wwwなんだよそんなことかよw」
星宮「…多瀬は、僕のこと好き、、なの、?」
多瀬「え…」
星宮「ご、ごめん。急にびっくりしたよね」
多瀬「星宮は…どうなんだよ」
星宮「え、僕?僕は…す、、いや、仲のいい友達だと思ってるよ」
多瀬「そっか。まぁ、そうだよな…」
星宮「あ、あと。こんな、僕と仲良くしてくれてありがとう」
多瀬「う、うん。」
星宮「( *´꒳`*)」
多瀬「お前…どうしたん?」
星宮「え?」
多瀬「なんかいつもと違う」
星宮「え…いや…そんなことないと思うよ」
多瀬「……ふーーん。ならいいけど。ってかそれよりもう次の授業始まるぞ」
星宮「あっほんとだ。じゃあ、またね!」
多瀬「おう。またな!」
6年生の始業式
多瀬「あっ星宮いた」
星宮「ん?」
多瀬「お前校内探してもいなかったからビックリしたわまじで」
星宮「ごめんごめん笑」
多瀬「始業式も終わったし。そろそろ下校時だな」
星宮「…うん」
きりーつ、礼。さようなら
<さよーなら!
<さようなら!
多瀬「ふー。今日は大変だったわー。お前はどうだったー?」
星宮「…」
多瀬「星宮ー?さっきから下向いてどーしたんだよ」
星宮「えっ、あっごめん!そういえば僕、今日やる事があるんだった!先帰ってて(廊下を走っていく)」
多瀬「え?あ、おう、」
…
屋上
星宮「……泣」
星宮「ごめん…本当にごめんね泣」
(段差に乗り、下を見てみる)
星宮「怖いなぁ、もっと一緒に居たかったなぁ、、泣」
星宮「でも、こうするしかないんだ」
星宮「ごめ…」
多瀬「おい星宮!」
星宮「え、、?なんでここにいるの、?」
多瀬「お前、最近すっげぇ様子おかしかったんだよ!だから、校内を探し回った。でも、どこにもいなかった。んで先に帰ってて?帰るわけねーだろ。」
星宮「……」
多瀬「お前、もう息苦しいんだろ?死にたいんだろ?知ってるよ全部!!」
星宮「え、、なん、で、、?泣」
(多瀬、段差に乗り星宮の横に立つ)
星宮「え、?多瀬、、?」
多瀬「だからさ、…俺と一緒に死の。」
星宮「何言って…」
多瀬「そーすればお前はもう独りじゃないだろ。…俺は、お前が虐められてるのも、俺に迷惑かけないように避けてるのもぜっんぶ分かってた。だから俺、そんなお前を放っておけなくて…泣」
星宮「泣」
多瀬「だから、2人で死の。」
星宮「うん…泣ありがとう…泣」
多瀬「でさ、その前に、お前、春が好きなんだろ(嫌いって意味)」
星宮「え…」
多瀬「実はー、俺もなんだよね。おそろじゃんー」
星宮「おそろ…」
多瀬「ほら、最後くらい、笑えよ。俺、お前の笑ってるところ見たことないんだけど。」
星宮「た、確かに…」
多瀬「あ、てかもう屋上の鍵閉め当番のせんせー来ちゃうから。やるなら、今だよ」
星宮「うん」
多瀬「あっ、いーこと思いついた!」
星宮「何?」
多瀬「俺らって下の名前で呼んだことねーじゃん?」
星宮「そうだね」
多瀬「だから、…お互い下の名前で呼び合って想ってること叫ぼ(ニヒッ」
星宮「えっ…」
多瀬「いーじゃん。もう俺ら死ぬんだし」
星宮「わかっ…た」
多瀬「やったね。じゃ、これでもう、ばいばいだな。」
星宮「うん…」
多瀬「ほーら、笑え(ほっぺぷに)」
(星宮、びっくりしながらも笑顔で微笑む)
多瀬「よし、じゃぁー、せーので飛ぶぞ」
星宮「ゴク…うん!」
多瀬「せーの!!」
らうが
りとが
_好き!
言葉にできないくらいお前のことが、好きだ…泣
ねーおい、6年3組の星宮らうと多瀬璃叶…
屋上から飛び降りたらしいぜ
あと、放課後残ってた女子生徒がたまたま「…が好き」って聞こえたらしい
しかも飛び降りた時間と同じ
_まぁ、本当かは知らないけど。
春だぁ!!僕はるすきなんだよね!
だってさだってさ、
学校始まるしー、
また友達と会えるしー、
…
ずっとずーっとはる待ってたんだよね!!楽しみで楽しみで仕方なかったよー!
これでようやく開放されるね!!
嘘だよ。また最悪な学校生活が始まってクソみたいな友達と会わなくちゃいけない春が大嫌いだよ((ボソッ
だから僕は春爛漫のこの時期に挨拶をするよ!
その時、桜の花びらが、僕の鼻にひらひらと舞い降りてきた
じゃあ、ばいばいっ!今まで楽しかった!
流れゆく桜、涙と共に僕は_
ねーおい、6年3組の星宮…
_屋上から飛び降りたらしいぜ。
♯春爛漫
誰よりも、ずっと君のことが大好きだったんだ
でも、君は他の人が好きみたいだね…
僕の今までの努力って何だったんだろう
何も伝わらなかったのかな
まぁ、そうだよね
こんな僕のことを好きになってくれるはずがない
いつも笑顔で明るいあの子
僕の心が奪われました
こんなのずるいよ…泣
♯誰よりも、ずっと
これからも、ずっとそばに居させてください。
仲良しなあの子にそう言った
うん!ずっと一緒にいよーね
どこまでも
どこまでも
そして私はこう言ってから飛び立った
♯これからも、ずっと